儲け
「まあ、もう絡まれる事は無いと思うから、ある意味目立っても問題無いだろう。」
そう言われた。
部屋をノックする音が聞こえる。
「入れ!」
リョーガが言うと、買取カウンターの女性が入ってきた。
「お待たせしたした。査定終了しましたので、代金お持ちしました。」
俺に言うと、手に持っていた袋を、俺の前のテーブルに置いた。
「ゴブリン150頭と、オーク35頭、ゴブリンが、一頭当たり、銀貨2枚、オークが銀貨3枚ですので、銀貨405ゴルドです。」
そう言われ、中身を確認する。
金貨4枚と銀貨5枚これはこの世界での、上流家庭の月収くらいだ。
「たしかに。」
確認して、ダンプポーチ状の袋に入れる。ちなみにこのダンプポーチ状の袋、俺の闇魔法がかかっており、物ならいくらでも入る。食料も問題ない。が、生き物は、入れた途端死ぬ。
まあ、似たような物は、この世界には存在する。かなり高価らしいが。
「そう言えば、君は依頼を受けないらしいな?なぜだい?」
リョーガが聞く。
「受けない訳でもないが、故郷では依頼を受けたら、依頼主が断ってくるのだ。ドラクロアの息子に依頼など、滅相も無いとな。」
そう、俺の素性がバレているので、キョウ帝国で、依頼を受けた事がないのだ。
「だからナニワ国か」
「そう言う事だ。でも、安い依頼は受けないし、弱い魔物退治も、他の者がやればいい。強い魔物退治の依頼が有れば、よろしく頼む。」そう言ってソファを立つ。帰るという意思表示だ。
「わかった。何か有れば指名依頼を出すよ。」
指名依頼、それは受けて貰う冒険者を指名して出す依頼だ。
もちろん断る権利は、冒険者にある。
依頼には種類がある、通常依頼、これが一般的な依頼で、誰でも良いから、頼んだ事を受けてくれってやつだ。
指名依頼は、先ほどのやつで、あとはギルド依頼。
コレはギルドが指名する依頼で、断る事が出来ない。余程のことが無い限り、出される事は無いが、出たら大事だということだ。
「わかった、ちょくちょく顔だすよ」
そう言って、部屋を出る。
部屋から出ると、他の冒険者の視線が痛い。そんなに目立つ格好かな?いや、先ほどの騒ぎのせいか笑




