第6.5話 激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリームリーナマリースペシャル
公人が連れ去られて数分後、リーナマリーが世界樹寮に戻ってきました。
「フ~ンフ~ンンンンンフ~ンフ~ンン・ン・ン♪」
私は鼻歌を歌いながら寮の中に大量の荷物を運び入れていた。上機嫌である。この上なく上機嫌である。
「我ながらいい取引ができたわね」
生活費を賄うという条件だけで本気で戦えるパートナーを得ることができた。もちろん毎日という訳ではない。一週間に一度という制約はあるが、それでも私にとっては幸せなことだ。
「ランランララランランラン♪」
鼻歌では体の中を駆け巡る喜びを発散しきれずついには歌いだしてしまった。こんな所誰かに見られたら……と自制しようとするが頬が緩むのを抑えられない。
これほどまでに喜んだのはいつ以来だろう? 初めて父に一撃を喰らわせた時以来だろうか?
「さて、それじゃあ後は3階に運ぶだけね!……ん?」
ふと、目の端に見慣れたトランクが映ったような気がした。私は真意を確かめるべく首をそちらの方に向ける。うん、気のせいじゃない。あの曲がり角に無造作に転がっているのはキミトのトランクだ。
「………………」
私はしばし両手の人差し指を側頭部に当てて考え込む。
ぽくぽくぽくちーん。
次の瞬間、私は寮の外に走り出た。そして空を睨む。どれだ? 『どの雲だ?』
「見つけた!」
私は両足に渾身の力を込めて跳躍! 雲を突き抜け Fly Away! そして空に浮かぶ一際大きな雲の塊の上に立った。目の前にそびえ立つは雲の宮殿、その大きさから察するにどうやらアイツはよっぽどキミトの事を気に入ったらしい。
「まったく、さっきまでの良い気分が台無しじゃない……」
私は指をパキパキと鳴らす。そして、ゆっくりと雲でできた宮殿に向かって歩きはじめた。
「キミトを気に入るなんてアンタもいい趣味してんじゃない……清愛!」