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デロリアン
俺は町の公園近くにある人気ラーメン店〝ラーメン出楼〟に入った。まだ昼前だからか、人は少ない。空いている席に座り、塩ラーメンを頼んだ。ちょい盛りで。
「あ、昨日の…」隣に座る男が話しかけてきた。「兄ちゃん、ネカフェで会ったよな」
誰かと思えば、昨日、ネットカフェのシャワー室で会った男だった。
「兄ちゃん、やっぱ、この時期はラーメンに限るよな」と言った、男の前にはチャーハンが置いてある。
「それは、チャーハンじゃないか」
「今日の気分はチャーハンなんだよ」
男は指摘されて、怒ってもいなければ、顔をしかめている様子もない。むしろ、喜んでいるように見えた。
俺の手元にラーメンが来て、箸を取り、少しだけ薬味を足して、食べようとしたとき、男が立ち上がった。
「もう、帰るのか?」
「まあ、食べ終わったしな。またどこかで会おうぜ、兄ちゃん」
「またって、いつだ?」
「さあな」
男は小銭を置いて店を出た。
俺はラーメンを啜り始めた。
ラーメンを啜る音で、誤魔化したかった。さっきまでの出来事を。鵜飼には何らかの企みがあったはずだ。あまり、考えたくはなかった。だが、考えてしまう。
俺に駆除してほしかったのか、それとも俺を…。




