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エーテルコード  作者: エトコッコ
第1章:ファクターズ

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第5話「炎の獣人と風の妖精」


午後2時。


オルフェ研究機関・地上エリアの中庭。


烈はベンチに腰を下ろしていた。


隣には、ブルドッグのテツがのんびりと座っている。


厳つい見た目に反して、いつもどこか眠たげな目つきだ。


「よしよし、いい子だな」


烈が大きな頭を撫でると、テツは鼻を鳴らし、満足そうに目を細めた。


少し離れた場所で、音はスマカをフォトモードにし、空を撮影していた。


「わぁ……今日の雲、変な形……」


穏やかな午後。


静かで、どこか平和な日常。


——だが、それは長く続かなかった。


突如、アナウンスが流れた。


『烈! 音ちゃん! 緊急事態!』


リオの焦った声が響く。


「どうした!?」


烈が即座に立ち上がる。


『天華連盟の部隊が日本領内に侵入! 相手は“強化兵”よ!』


音の表情が一気に引き締まる。


『閃と怜は不在だから、2人で対応して!』


「了解!」


2人はすぐさまフォーム姿になった。


そして、それぞれのEDに搭乗し、リンクを開始した。


格納庫から伸びる射出台。


炎の獣人、“レンゴク”。

風の妖精、“ツムギ”。


2機のEDが蒼空へ射出された。



数分後、市街地郊外。


「天華連盟の連中……また来やがったな」


烈が低く呟く。


強化兵とは——

人体を改造し“人間そのもの”を兵器化する天華連盟の技術により生まれた兵士の総称。


強化兵にはα → β → γとクラスがある。


今日の敵は——

αクラス2機、βクラス1機。


音が息を呑む。


「……強化兵……」


草原の先で、3機の人型兵器が整列していた。


無機質なヘキサアイ。


強化兵専用SD“レギオン”。


『こちらレギオンβ。ファクターズを確認』


『排除を開始する』


一斉に武器が構えられた。


「行くぞ、音!」


「うん!」


レンゴクが爆発的な速度で突進した。


そして、“ビーストガントレット”を展開、キバを模した鋭いクローが光る。


しかし——


横からの蹴りでレンゴクが弾き飛ばされた。


『過去のファクターズとの戦闘記録は全て解析済み』


無機質な声が響く。


一方ツムギは空へ舞い、“ヒスイガンブレード”で射撃するも、回避される。


1機は射撃で牽制、もう1機は接近しツムギへ斬りかかる。


「きゃっ……!」


「音!」


「だ、大丈夫……!」


ツムギは距離を取ろうと跳ぶが、射撃で進路を塞がれ、再び斬撃が迫る。


『ファクターズ……大したことないな』


その瞬間——


レンゴクの全身が深紅に燃え上がった。


「思ったよりやるじゃねぇか……なら手加減はいらねぇな」


烈の声が低く響き、炎のエーテルが爆発的に立ち上がった。


同時に、音も風のエーテルをツムギへ集中させる。


烈が叫ぶ。


「《火炎弾》!!」


レンゴクの拳から火球が撃ち出される。


レギオンβが回避しようと身を翻すが、直撃。


装甲が溶け、火花が散った。


続いて音。


「《斬撃のウィンド》!!」


風の刃が連続して放たれる。


レギオンαの1機がズタズタに切り裂かれた。


後方の1機が回避する。


だが、すでに背後にはレンゴクがいた。


「どこ見てんだ、コラ」


その言葉と同時に、レンゴクのクローが装甲を貫き、レギオンαは爆散した。



「音、大丈夫か?」


「うん! 烈くん、さすがだよ!」


烈は散らばったレギオンの残骸を睨む。


「まさかエーテルスキル使う羽目になるとはな。前より強くなってやがる」


「……そうだね」


静かな風が吹き抜ける。


天華連盟が、本格的に動き始めた。

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