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エーテルコード  作者: エトコッコ
第5章:交流

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第7話「交流会③」


ファクターズとゼクストは、地下2階にある談話室へと移動していた。


もちろん、監視モニター越しにオルフェの職員たちが様子を見守っている。


互いに向かい合う。


最初に口を開いたのは、閃だった。


「とりあえず、ようこそオルフェへ。まずは簡単に自己紹介からいこっか」


「俺は上矢 閃。ファクターズのリーダーで、バサラヲのファクター。よろしくね」


いつも通りの、肩の力が抜けた調子だった。


「…白木 怜。一応、ファクターズのサブリーダー。シラユキのファクター…」


怜も淡々と続く。


「俺は新井 烈。ファクターズで、レンゴクのファクターやってる」


烈も短く名乗った。


「あっ…! わ、わたしは、音。羽野 音です。ファ、ファクターです。えっと、ツムギです」


音は少し慌てながら自己紹介を終えた。


今度はゼクスト側だ。


「改めまして、イノと言います。本日はよろしくお願いします」


イノは丁寧にお辞儀をする。


「……オレはアーク」


ぶっきらぼうな声。


「……クリスだ」


最低限の言葉だけ。


「ああ……ボ、ボクはサム。アフフ! あっ、この笑いは勝手に出ちゃうだけだから、き、気にしないで!」


サムは慌てて補足した。


自己紹介が一通り終わる。


閃はにこやかに言った。


「ま、堅苦しいのはナシで。ゆっくりしてってよ」


「ありがとう、閃。そうさせてもらうよ」


イノも笑顔で返す。


「何か飲む? 色々あるけど」


そう言って、閃は冷蔵庫を覗いた。


「コーラ、グァバ、レモン水、コーヒー、ミルク、お茶……」


「じゃあオレはコーラ」


アークが即答する。


「ありがとう。なら、ボクはミルクをもらっていい?」


イノが続けた。


「……俺は遠慮しておく」


クリスはそう答える。


「あっ! アフ! ボ、ボク、グァバ飲んでみたい!」


「おっけー」


閃がドリンクを取り出し始めた、その時。


「あ! 閃くん、手伝う!」


音が駆け寄ってくる。


「音、ありがと」


すると怜も歩み寄った。


「……私たちが準備する」


「あ、ほんと? じゃあお願い」


閃は2人に任せることにした。


人見知り気味な2人には、少し距離を置く時間も必要だと感じたからだ。


その間に、アークが烈へ声をかける。


「オメー、炎のやつか?」


「おう。俺が炎のやつだ」


烈が答えると、アークは手のひらにオレンジ色の炎を灯し、不敵に笑った。


「どっちが強ぇかな?」


烈も負けじと、真っ赤な炎を灯す。


それを見たイノが目を輝かせた。


「すごい…! 同じ炎のファクターなのに、色が違う!」


確かに、属性は同じでも性質は微妙に異なっていた。


「……アーク。やめないか」


クリスが静かに制す。


「ジョーダンだって」


アークはすぐに炎を消し、烈もそれに倣った。


そこへ閃が戻ってくる。


「やっぱさ、エーテル属性と性格って関係あるのかな?」


「それ、どーいう意味だよ」


アークがツッコむ。


「熱くなりやすいってこと」


その一言に、イノとサムが同時に吹き出した。


「確かにー!!」


イノは笑いながら頷く。


(……的を射ているな)


クリスは内心、そう思った。



「ねぇ、ところでさ。閃が持ってるの、BW SPでしょ?」


イノが目を輝かせて尋ねる。


「おっ! もしかしてイノもBWやる?」


閃のアホ毛がハート型になった。


「うん! でも、ボクが持ってるのはBW2なんだ」


「BW2?レトロゲーム好き?」


「大好きだよ! 毎日“マッシュチーム3”してる」


「3!? あの最高傑作って言われてる3!? あれはいつやっても面白い!!」


ニャンダルフリークの閃は、完全にスイッチが入っていた。


「閃は、どのシリーズが好き?」


「基本的に全部だけど、特に“エルフの伝承”と“もふもふの村”かな」


「どっちもすごく人気だよね。でもボク、どっちもやったことなくて…。エルフの伝承は難しそうだけど、世界観が好きで見てるだけでも楽しい」


「確かに、ちょっと上級者向けだよな〜。エルフの伝承ってさー」


2人は完全にニャンダルトークで盛り上がっていた。



一方、クリスは烈の持っているコミックが気になっていた。


それに気づいたサムが声をかける。


「アフフ……クリス、烈くんの本、気になってる?」


クリスは静かに頷いた。


「ん? ああ、これか?」


烈はそのままコミックを手渡す。


「すまない」


クリスは礼を言い、表紙を眺める。


アークとサムも覗き込むが、ローカル文字で書かれているため読めなかった。


「……空手道一直線」


クリスが呟く。


「おっ、ローカル文字読めんのか。スゲーな」


烈は素直に感心した。


「ジャンルは?」


「格闘マンガだな」


「へぇークリスにも知らねーもんあんだな」


「ク、クリスは、あ、ありとあらゆるジャンルの本を読むんだ! 日本のコ、コミックもいっぱい!」


サムは烈に言った。


「へぇー! よかったらそれやるぜ。俺はまた買えばいいし」


「気持ちはありがたいが、自分で購入する」


クリスは丁重に断った。



そこへ、怜と音がドリンクを持って戻ってきた。


「どうもありがとう!」


「サンキュー」


「アフフ! ああありがとう!」


それぞれが礼を言い、ドリンクを受け取る。


音は、クリスに声をかけた。


「あの……もし、飲みたくなったら、いつでも言ってくださいね」


「…俺は水のファクターだ。喉が渇くことはない」


淡々とした返答。


「だが、気持ちは受け取っておく。ありがとう」


「……はい」


音は少し照れながら、ぺこりと頭を下げた。

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