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エーテルコード  作者: エトコッコ
第3章:Ωの脅威

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第2話「Ωの襲来」


上空から迫る3つの影。


ファクターズは、思わず息を呑んだ。


「飛んでる……?」


音の声が震える。


通常、SDは飛行機能は持たない。


音のツムギもスキルで浮遊しているだけだ。


しかし上空の3機は——

当然のように空を滑っていた。


大型スラスターのような物も見当たらない。


烈が叫ぶ。


「まさか……アイツらもファクターか!?」


だが、その“気配”はまるで違った。


ゼクストのようなエーテル反応もない。


「リーダーより各機へ——迎撃に入——」


閃の言葉が最後まで届く前に、ピンク色の機体が突然、弾丸ような速度で突っ込んできた。


そして、ツムギの通信モニターが強制的に開かれる。


「見つけたぁ!! マヌケ面ァッ!!!」


甲高く愛らしい声。


画面に映ったのは、人形のような美少女——メル。


「マ、マヌケ面!? わたしのことっ!?」


音は思わず声が裏返った。


次の瞬間、メルのレギオンΩの“巨大な腕”がツムギ掴み、そのまま地面に叩きつけた。



怜と烈は、すぐに援護に飛び込もうとした。


だが、紫色の機体が2人の前に降り立つ。


「どけコラァ!!」


レンゴクがクローを展開、シラユキもジャベリンを構え、同時に斬りかかった。


しかし——


サキのレギオンΩは、両腰のナイフをそっと逆手に持ち、わずか一振りでそれらを払った。


烈も怜も、何が起きたか理解できないほどの緩やかで鋭い速度。


そして次の瞬間、2機まとめて蹴り飛ばされる。



リーアのレギオンΩは真っ直ぐバサラヲへ。


通信が自動で開く。


「キミがウワサのデン——」


リーアが言い終わる前に、閃の《雷撃》が凄まじい威力で放たれた。


普段、どれだけ強くても30%程の出力でしか使わない。


しかし、今回は100%の出力で放った。


本能が叫んでいた。

——この敵は “危険” だ。


直撃したリーアのレギオンΩは、ビル壁に叩きつけられる。


——だが、まるでホコリを落とすかのように肩を小さく揺らし、平然と立ち上がった。


「……なにソレ。静電気?」


閃は思わず叫びかけた。


(静電気!? すごいビリビリだぞ!!え、静電気??)


だが考える暇もなく——


「次はこっちの番ね〜」


その軽い声とともに、バサラヲは凄まじい衝撃を受け、頭から壁に激突。上半身ごとめり込んだ。



メルのレギオンΩは、ツムギに馬乗りになり、両腕の巨大ユニット“ハードクラッシャー”で滅多打ちにしていた。


音はスキル《エアクッション》で、空気のクッションを作り、衝撃を軽減するのが精一杯。


「うぅっ……! !あぁ……!!」


音の苦しむ声と歪む表情を、メルはモニター越しにそれを見て、頬を赤らめていた。


「ハァッ…♡ ハァッ…♡んもうっ…たまんないっ♡!!」


完全にスイッチが入っていた。



怜と烈は、サキ機の高速斬撃を防ぐだけで手一杯だった。


怜は《アイスステップ》で、シラユキの機動力を上げ、瞬間的にサキ機を抑える。


その隙に、レンゴクはビーストスタイルへ変形し、音の元へ一直線に走った。


レンゴクは口腔奥に内蔵された“ビーストキャノン”を発射する。


「あ゛ぁん!?」


メルは怪訝な表情で、片腕のハードクラッシャーで軽く弾いた。


続けざまに迫るレンゴクを、先程防いだ腕をそのまま利用し、簡単に殴り飛ばした。


その一瞬の隙をついて、音が《衝撃のウィンド》を至近距離から叩き込む。


メル機は上空へ吹き飛ばされたが、すぐに姿勢を整えた。


「んも〜! サキ、ちゃんとライオン抑えといてよ!」


「すまない」


サキは淡々と答え、再び怜に刃を向ける。



その時、リーアの通信が入った。


「よーし、今日はここまで。帰るよ〜」


サキは即座に攻撃を止めた。


「了解」


メルはぷくっと頬を膨らませる。


「あーーもう!! あのバカライオンのせいで!!ムカツキ!!」


「約束は約束。帰るよ〜!」


「は〜い…」


3機のレギオンΩは、あっさりと引き返していった。



戦闘後。


「みんな大丈夫!?」


音はすぐ《治癒のウィンド》を発動し、烈と怜、各EDを修復していく。


音の《治癒のウィンド》は生命体だけではなく、“エーテルそのもの”も修復できる。


そのため、エーテル系の素材を多く使用したEDは、軽いキズや損傷程度ならば完全に修復可能だった。


「ありがとう、音」

「すまねぇな」


2人がそれぞれ礼を言い合う。


そして音は閃の元へ急ぐ。


「閃くん!大丈夫!?」


バサラヲはまだ壁に刺さったままだった。


「あ〜……見ての通りかな」


閃が軽く返す。


「まっててね!!」


ツムギがバサラヲの脚を掴んだ。


「ちょっ…ちょちょっ!? まって!!自分で出——」


勢いよく引き抜かれたバサラヲは、空中に放り出され、頭から地面に落ちた。


「うわわわ!!ごめんなさいっ!!」


すぐに《治癒のウィンド》を使用する音。


バサラヲはゆっくり立ち上がり、ツムギの方を向き、自身の頭部を指さした。


「……角、折れてる?」


閃は尋ねた。


バサラヲの頭部には、アンテナが一本角のようについている。


音は確認し、静かに言う。


「……うん。しっかり、折れてる……」

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