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93話: 暗黒の反響
光が収束した空間に、突如、暗黒の波動が広がった。声も光も消え、足音さえも吸い込まれるような漆黒の領域。慧は目を凝らし、微細な揺らぎから空間の構造を解析する。
「……ここでは、感覚を研ぎ澄ませるしかない」
雫は直感で、暗黒に隠れた危険の兆しを感じ取り、安全な道筋を指し示す。
二人は慎重に進む。暗黒の反響は心理的圧力を増幅し、思考のブレを即座に罰として返す。慧は解析で光や空間の僅かな反応を追い、雫は瞬間的に危険を回避する。
やがて、漆黒の中心に差し掛かると、暗黒の波動は徐々に静まり、空間が安定する。慧は深く息をつき、雫も安堵の表情を浮かべる。
暗黒の反響は、解析・直感・心理戦の総合力を試す極限の試練だった。二人の連携は、かつてないほど強固になっていた。




