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36話: 迷宮の静寂
光と影の狭間を突破した慧と雫は、次の空間――迷宮の静寂――に足を踏み入れた。
そこは音も光も抑制された空間で、感覚を研ぎ澄ませなければ一歩も進めない。
全ての情報が微細な揺らぎとして現れ、心理的圧力も目に見えない形で押し寄せる。
「……ここでは、感覚が全てだ」
慧は分析者として、空間の微細な変化や光点の揺れをデータとして解析する。
「慧、直感で感覚の波を読むの」
雫は空気の僅かな振動、呼吸の変化、心理的圧力の微細な流れを感知し、正しい方向を判断する。
迷宮の静寂は、情報や心理戦よりも、感覚と直感を最大限に活かす試練。
慎重な歩みを誤れば、空間に飲み込まれ、元の位置に戻されてしまう。
慧はデータを統合してルートを計算し、雫は直感で波を読み取り慎重に進む。
「……この方向で間違いない」
雫は頷き、光点の微細な揺れに合わせて進む。
やがて、静寂の迷宮の中心部に到達すると、空間が徐々に安定し、出口が現れる。
「突破……成功」
慧は深く息をつき、雫も安堵の笑みを浮かべる。
迷宮の静寂は、分析者と直感派の融合、心理的圧力の読み取り、極限集中力を試す試練だった。
シリーズ1の最終局面に向け、異次元情報の核心に迫る戦いはさらに激化する――。




