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28話: 記憶の断片
意識の迷宮を抜けた慧と雫は、次なる空間――記憶の断片――に足を踏み入れた。
ここでは、過去の体験や未解決の記憶が空間に物理的に現れ、光や影として浮かび上がる。
断片のひとつひとつが心理的圧力となり、迷宮を構成していた。
「……ここに過去の全てが映し出されている」
慧は分析者として、断片の関連性やパターンを解析し、正しい進路を導き出そうとする。
「慧、直感で迷わず進むわ」
雫は微細な空気の揺れ、光の変化、心理的なノイズを感知し、次に進むべき道を指し示す。
記憶の断片は、心理戦だけでなく、二人の信頼や連携も試す。
不確定な情報に惑わされず、互いの力を合わせて進まなければ、迷宮は出口を閉ざす。
慧は断片を解析し、雫は直感で心理的圧力の変化を感知。
「これで……道が見える」
雫は静かに頷き、断片の間を慎重に進む。
やがて、断片が整列し、光点が収束する瞬間、空間は安定し、出口が現れる。
「……突破成功だ」
慧は息を整え、雫も微笑む。
記憶の断片は、過去の影響と心理的圧力、直感と分析の融合を試す試練だった。
この先、シリーズ1の終盤に向け、異次元情報の核心を巡る戦いがさらに激化する――。




