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19話: 断絶の空間
不可視の壁を突破した慧と雫の前に広がったのは、断絶の空間だった。
ここでは、空間が不連続に切り取られ、床や壁の連続性が失われている。
一歩踏み出すたび、空間の断絶が拡大し、次の足場がどこにあるのかまったく予測できない。
「……足場がまったく読めない」
慧は視覚情報と過去のパターンを解析するが、断絶がランダムに変化し、解析だけでは突破は困難だ。
「慧、直感を研ぎ澄ませて」
雫は空気の揺れや微細な光の反射を感じ取り、正しい踏み出しポイントを指し示す。
断絶の空間は、心理的圧力も極限に達している。
他の参加者の行動や意図も影響し、正しい判断を下さなければ即座に危険に直面する。
二人は呼吸を合わせ、分析と直感を融合させて慎重に進む。
慧は空間の断絶パターンを計算し、雫は微細な変化を瞬時に感知して次の一歩を決める。
やがて、断絶の空間の最深部に到達し、光点が収束する瞬間、空間は静止する。
「……突破できた」
慧は深く息をつき、雫も小さく微笑む。
断絶の空間は、空間認識・心理戦・直感と分析の融合を試す極限の試練だった。
しかし、この先には、シリーズ1の最終局面に向けた最大の課題が待ち受けている――。




