茜の決意、次のビックイベント
第7話です!
よろしくお願いします!
え?
女優をやめる?
俺は茜の言葉を聞いて意味を理解することが出来なかった。
「どういうこと?? 」
俺は疑問をそのまま口にした。
「どういうことって、そのままじゃん! 」
「前の世界だと私、女優業に専念しすぎて学校での立場とか、失うものが多かったからさ 」
俺はその言葉を聞いて言いたいことは沢山あった。
俺もテレビで茜の姿をみて癒されることはよくあった、だからこそもう見れなくなるのは辛い。
それとなにより茜の家庭環境も心配だ。
女優になるために一人暮らしをしてまで地元から出てきたのに、女優を辞めるとなると親から何を言われるか分からない。
でも、どんな立場からものを言ってるんだ俺は。
これは茜が自分で決めたことだ。
なんで俺が止めることができるんだ。
俺はこちらを見つめる茜に視線をもどした。
「うん、いいと思う 」
「俺ら決めたもんな、この世界でまた学生生活をやり直すって 」
茜の不安そうな表情が消えていくのがわかった。
誰が反対しようと俺だけは応援し続ける。
「ありがとう、俊 」
「なら行こっか、」
俺たちは隣合いながら歩き始めた。
その日の帰り道は夕日がとても綺麗で、帰路は茜色に染まっていた。
茜を家まで送り、俺も家に着くと一気に体から力が抜けた。
「これってほんとに夢じゃないんだよな、もう信じられないことばっかりだよ 」
思ってみれば、屋上で茜と出会ったことも過去に戻ってきたことも、茜が女優を辞めるって言い出したことも、何もかもが信じられないことばかりだ。
でも俺はこっちの世界に来たことは良かったと思ってる。
茜という素敵な人に出逢えて、楽しい学校生活を送ることが出来そうだからだ。
この気持ちはなんなんだろう、みんなが女優に対して思う感情と同じなのだろうか、それとも……
俺はベッドに横になりながらそのまま眠りについてしまっていた。
そして、入学から1ヶ月ほど経ったが初日の反省を生かし、寝坊をすることはなくなった。
毎日茜と登校するのが楽しみだった。
まぁ、登校する時に周りからジロジロ見られるけど、もう気にならないぐらいになった。
「俊は体育大会何に出るのー?? 」
登校中、隣を歩く茜が覗き込むように聞いた。
「俺はリレーと100m走だよ 」
「茜はー? 」
「私はダンスとリレーだよ 」
そうだ、
俺たちの学校は新学期初めてのビッグイベント、体育大会を目の前にしているのだ。
体育大会では1人2つの競技に出場できる。
競技はほとんどが自由に選択することが出来る。
俺は走るのが得意なので、走る競技を選択した。
茜のことに関してはまだ未知数なので、体育大会で茜も含めクラスみんなのことを知れるのを個人的に楽しみにしている。
「ならリレー俊と前後で走りたいな 」
!!
茜の言葉に不自然に反応してしまった。
俺は急いで正気を取り戻す。
別に変な意味じゃないよな?
茜は友達だ、何考えてんだ俺は。
「いいね、俺も言おうとしてたんだ 」
(本当は急すぎて動揺してる)
俺はなんでこんなにソワソワしてるんだよ。
でも体育大会、楽しみだな。
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続く
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次回から体育大会編始まります!
次回もよろしくお願いします!