休日②
第4話です!
よろしくお願いします!
星湊高校は都市部にあるが、ちょっとした丘の上にたっているので自然豊かだ。
俺は星湊高校の校門に着くと、早速敷地内に入ろうとした。
しかし隣の茜はあまり浮かばれない表情をしていた。
俺はその悲しげな表情を見て察した。
この学校に入るのが怖いんだ。
昨日は入学式に間に合うために必死だったから茜の様子に気付く事ができなかったが、あの時もきっと震えていたんだろう。
「茜、辛かったら無理しなくてもいいよ 」
俺はそっと声をかけた。
「ううん、大丈夫」
「だってまだ高一だから、また学校生活をやり直すって決めたじゃん! 」
茜は少し元気を取り戻して言った。
たしかにまだ俺たちは高一だ。
つまりこれからどんな風にでも未来を変えられる。
あの屋上で〇殺しようとしていた未来なんてら変えてやる。
俺は気合を入れて学校敷地内に足を踏み入れた。
校門を入るとのんびりとしたスペースが広がっており、とても綺麗に整備された校庭が姿を現した。
さすが星湊高校だ、設備から普通の高校とはちがう。
この学校はたしか、有名大学の付属高校なのでとてもお金を持っている。
校舎も外から見た感じとても綺麗だ。
一面ガラス張りの校舎を眺めながら昇降口に入る。
「茜はなんでこの学校に入ろうと思ったの? 」
今更だが純粋な質問をしてしまった。
「私、お仕事で出席出来ない日が多かったから、単位を取りやすい学校を選んだんだ 」
茜はニコニコしながら答えてくれた。
たしかに茜の言う通り、この学校は実力主義で有名だ。
たとえ出席日数が足りなくても、テストで点数を取れれば難なく進級できる。
だから茜も過去では3年生まで進級出来たのだろう。
でも1年留年したって言ってたな。
なんでなんだろうか。
と、俺が色々と考え事をしていると茜が喋り出した。
「この学校では、授業を絶対に受けないといけないとか、そういうルールが一切ないの 」
「だがらみんな好きな時に来て、好きな時に帰る」
「って言っても普通の学校みたいに毎日真面目に登校してくる生徒だっていっぱいいるんだけどね 」
あかねは少し笑っていた。
茜がこんなふうに笑っているのを見るのは初めてかもしれない。
なんだか見ているこちらまで嬉しい。
やはりこれだけ顔が整っている美少女を近くで見ると、あまりのオーラに気圧されてしまう。
にしてもこの学校のスタイルはかなり独創的だ。
自由で楽しいと評判は聞いていたが、まさかここまで自由とはな。
俺と茜はその後しばらく校舎を見てまわって自分たちの学年の階に来た。
まだ新学期で教室の前に名簿が張り出されたままだったので見てみると。
俺の名前が乗っている同じところに茜の名前も書いてあった。
茜は隣で嬉しそうな顔をしている。
やはり何度見ても見とれてしまうな。
早速俺は学校での新生活に心を踊らせた。
学校がこんなに楽しみだったのは初めてだ。
あの死んだような日々を過ごしていた大学とは大違いだった。
俺と茜は夕焼けと同時に校舎を後にした。
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続く
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