休日
第3話です!
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家から姿を現した茜は驚くほど美しかった。
やはり絶世の美女と謳われる国民的女優なだけある。
生で見るとオーラを感じるというのは本当だったんだ。
屋上では暗くてあまりよく見えなかったが、こうして落ち着いて見てみると釘付けになってしまう。
「俊くん、おはよ! 」
「昨日はよく眠れた? 」
「うん、前の日常から開放されたみたいでここ最近で一番眠れたよ 」
大学での生活では、毎日がストレスだらけの日々だった。
そのせいで毎日眠れた気がしていなかった。
それにしても、ここ2日で茜とは大きく距離が縮まったと感じる。
いつの間にか敬語も無くなり、名前で呼び合っている。
お互い同級生だと分かり少し緊張がほくれたのだろうか。
俺にはその原因はよく分からなかったが、茜といるとなぜか安心出来る。
「茜はよく眠れた? 」
「うん!」
「私も気持ちが楽になって久しぶりによく眠れたよ 」
「1回寝れたってことはこれは夢じゃないんだね 」
俺は少しふざけたように茜に言った。
「たしかに!」
「俊くんと会えたことも夢じゃなくてよかった 」
「お、おう 」
俺はこんな美人にそんな言葉を言われて平常心では居られなかった。
赤くなった顔を隠すように横を向いて鼻をかいた。
(茜は無意識で言ってるのか? )
俺は茜の天然さにそこで初めて気づいた。
(天然で美人でってもう最強じゃん )
俺は動揺しながらも気を取り直した。
「ところで今日はどこに行く? 」
俺は本来の話に戻した。
元々俺らが今日集まったのは、こちらの世界での学校や家など環境がどのように変わったか調べるためだ。
「まずは学校に行ってみたいな 」
「明日登校する場所分からなかったら困ると思うし 」
確かにそうだ、俺なんて特に星湊高校のことは全く分からない。
この機会に茜に少し案内してもらいたい。
「いいね、なら早速向かおうか 」
「そうだね〜」
茜は明るく話していたが、声は少し暗かった。
やはり過去の学校生活での苦い思い出が影響しているのかもしれない。
だが、俺がこの世界でまた学校生活をリベンジしようと思ったのは、俺一人のためでは無い。
茜の屋上での暗く濁りきった表情、あの表情をこれから絶対にして欲しくない。
この世界では楽しい経験をいっぱいして欲しい。
そんな俺の願いも込められている。
俺が死のうとした時、あそこに茜がいなかったら、俺は間違いなくあそこで死んでいた。
だが、俺の前に茜がいたことで俺は死ぬことは無かった。
人に'死ぬな'とか偉そうに言っておきながら、自分があっさり死ぬ訳にもいかなかったからだ。
あの時、茜に学校をやめようと言った時、俺は全てが楽になった。
俺はこれから絶対に茜を暗い気持ちになんてさせない。
茜と俺は星湊高校に向かって歩き出した。
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続く
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