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詩になりたかった何か。

美しいものだけのセカイ

作者: amago.T/

 美しいものしか要らないと、誰かが言った。

 或いはそれは僕だったのかもしれない。


 美しくない自分は要らないと、あの人は言った。

 世界に美しいあの人は欠かせないと、僕は思った。


 醜い自分は要らないと、僕は言う。

 あなたの美しさはわたしに必要だと、誰かが思った、かもしれない。


 砂泥は雨後に浚われ、清涼な空間を演出させられる。

 そこにあるべき煩雑な粒子が放っていたあの(美しさ)を返してくれ。


 水面に反響する羽音の主は姿を捉えること叶わず、しかして揺れる波紋に存在は示唆される。

 影は要らない。姿を見せるな。いくら願えど飛び立つ姿をこの眼は捉えた。


 あの人が美しいと拾いあげたソレを、僕は直視できなかった。

 僕が美しいと感じたソレを見て、あの人は顔を歪めた。


 誰かの美しさに塗れたこの世界は、いつだって醜い。

 僕の感性に抽出されたこの世界は、誰にも相応しくない。

 あの人の拾った欠片を接いだ世界は、どのように見えているのだろう。

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