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003

第3話です。

 ともかく、そんな尻切れトンボな幕引きとなってしまったのであれば、教室のこの空気も合点がいくというものである。


 窺い見ると、いろはを中心としたグループもどこかぎこちない。

 暗黙の了解的な何かで、親睦会の一件は禁忌のような雰囲気になってしまっていた。

 「夢だった」で済ませられるのがベストなのだけど、野久保麻佐美が休んでいるという事実が妙に影を落としてくれる。




 野久保の奇行は何だったのか、なぜ一人残らず気絶したのか、野久保はどうなってしまったのか――


 どうしてもオカルト的な結論しか導き出せない。だからこそ、クラスメイト達の口は重くなっていた。




「こういう時に、魔王サマがスパッと適当な推理を言っとけば、みんな納得するんじゃないですか?」


 泰地がそう呟いてみるが、ルデルは一顧だにしない。


「証拠がない、その場にいた訳でもないのに勝手な推論を披歴するなど愚の骨頂なのだ。言葉を安売りしていると、信用も信仰も砂上の楼閣となってしまうのだ」


 言いたいことは分かるのだ、とフォローしてくれたものの、やはり少年としては納得いかない。オカルトの頂点みたいな存在が何を今さら――が、本音である。




「それに――」


「え?」


「間もなく、この空気を吹き飛ばす風が吹き荒れるのだ」




 思わせぶりな予言に、泰地のみならず長谷野たちも真意を尋ねようとした。しかし、魔王サマはそのまま子犬のように丸まって目をつぶってしまった。


明日も更新する予定です。

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