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002

その2です。

 長谷野たちから親睦会での出来事を聞き終えるたとき、泰地も知的好奇心が多少なりともくすぐられるのを止められなかった。


 一方、頭上のルデルはすこぶる上機嫌に頷く。


「フム。要約すると、順調に進んでいた親睦会は、お呼びでない客の闖入して店長が吹っ飛ばされたことで一変したのだ」


「ええ。隣のクラスの人間らしいんですけど、あの太――立派な体格の店長を投げ飛ばせるなんて、今でも信じられませんね」


「で、その直後から全員揃って意識を失って、次に目覚めたら夕方になっていたのだ」



 そう。これがクラス全体を覆っている困惑の理由である。



 あのショットバーにいた全員が一人残らず眠ってしまい、気付いたら数時間が経過していた。犯人(?)の野久保麻佐美は姿を消しており、玄関は施錠されていた上に室内が荒らされた形跡も無し。壁に叩き付けられたはずの店長も椅子に座らされていて、こちらも怪我は無し。


 店長や幹事たちがチェックしたが、壊されたり盗まれたモノなどはなく、まるで騒ぎ疲れた一同がそのまま寝落ちしてしまったかのような様相だった。


 時間も時間だったし、何より気味が悪かったため親睦会は終了。二次会をやる雰囲気なんて当然皆無であったので、そのまま解散となってしまった――というのが、長谷野たちが語った顛末である。



 更に、グループの一人――穂高が追加情報をもたらす。



「さっき、幹事だった女子が聞いてきたらしいんだけど、その野久保って女子は今日休んでるって話ですよ。そこも不気味っていうか」


 これは確かに、他人事なら非常に面白い話だ。魔王サマでなくとも興味を惹かれる内容である。


(まさか、探偵よろしく調べようなんて言い出さないよなぁ……?)



「失礼なのだ。いまのルデルは雑多に首を突っ込むほど暇ではないのだ」



 ……これには泰地のみならず、全員がぽかんと口を間抜けに開かざるを得なかった。


だいたい、こんなペースで更新していく予定です。

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