人生を楽しむ
自キャラの猫又が言っているセリフです(笑)
「今が一番楽しい♪(楽しまないと損しちゃうからね)」
このセリフは本文の言葉からできてるみたいですね(笑)
心の名言集のひとつです。
「パイナップルアーミー」だったと思いますが、
あるエピソードの中での、孫にチョコレートを渡しているシーンで、孫と祖父が交わした会話、
「おじいちゃん、今までで一番楽しかったのはいつ?」
「今だな(微笑)」
ちょっと言葉が違うかもしれませんが、そんな感じの会話です。
非常に深い、重みのある良い言葉です。
「若い頃は良かった(輝いていた)」、
「若い頃の様にはいかない(動けない)」、
巷にはそんな言葉が溢れています。
それがいけない訳ではないですし、自分自身で使うことも、もちろんあります(苦笑)
実際、昨日できたことが今日はできなくなっているという寂しさ、苛立ちというのは、本当にうまく言葉にできない複雑な気持ちです。
自分にも覚えがありますね。
ただ、そういう言葉を出さず、気持ちを飲み込んで、「今が楽しい」と言えることは素晴らしいと思います。
まあ、その祖父、彼は苦しい時期を克服したからこそ、あるいは、苦しい経験をしたからこそ、なんだとは思いますが。
実際に、「今だな」なんて言葉を聞くことはまずない。
過去を懐かしみ、現状を悲観したりするのはよくあることだし、
過去も現在も、楽しみかたは違えど、同じように楽しんでいる。なんて考えることは自分でもあります。
でも今が一番楽しいとは断言できない。
昔の楽しさにはその時しか味わえなかった輝きがある。
優劣はつけられません。
あのセリフは物語だからと済ませることは出来るけれど、
何か、それで済ませられないものがありそうな気がしてならないんです。
何だろう?自分があのお話の老人くらいになれば解るんでしょうか。
あんな穏やかで優しい、そして意志をはっきりと告げられる強さについて。
それと、
蛇足な感じですが(苦笑)
もうひとつの名言です。
「伝説巨神イデオン」で、主人公コスモとヒロインのひとりであるキッチンとの会話、
「キッチン、幸せになろうな」
「あたりまえじゃない。損しちゃうもの(笑)」
本当に、当たり前に聞こえるセリフですが、
しゃべっているシーンを考えると、非常に象徴的です。(劇場版を観られた方は、わかっていただけますかね?)
この会話は、物語の中で足掻き、死亡した彼らが、
生まれ変わる途中で、つかの間の再会をして交わしたセリフです。
彼らが苦しんでいた過去があったからこそ、これから先の未来は幸せになるという希望と、決意と、
そして、それすら笑い飛ばすような活力ある言葉。
自分はこのセリフがとても好きです。
苦しんだことも、悲しんだことも、
楽しさ、活力に変えていける。
自分もそんなふうに歩めたら、書いていけたらいいな。
なんてちょっと思います(笑)
…やっぱり後半は蛇足かな(苦笑)
自エッセイ、「ちょっとナーバス」で語った従兄の通夜での彼の顔、本当に良い顔でした。
人は目を見ればわかる。なんていう通りに、
生前、脳性麻痺のため知性に欠けていた部分のあった従兄は、
やはり年相応の年齢を重ねる人とは、少し違う目をしていました。
でも、眠るように目を瞑っている彼は、穏やかな本当に良い顔だった。
幽冥の縁にある人の穏やかな顔というのはああいう表情をいうのでしょうか。
その顔を見ていた自分の2番目の伯父が、生前から伯父が可愛がっていた彼に、
「こんな良い顔だったんだな。
こいつが普通なら(こいつとの付き合いは)どんなに楽しかったろうな」
自分と一緒に、従兄(甥)の通夜振る舞いの杯を重ねた後で、
穏やかな彼の顔を見ながら、伯父は誰に言うともなく、そうつぶやいていました。
あの言葉、きっとこちらに聞かせるつもりで言った訳ではないでしょう。
でも、自分は覚えているつもりでいます。
いろいろな思いが詰まった、大事な言葉です。