序章 運命と平和の祈り
初投稿作品です。
未熟、気まぐれ更新ですが、楽しんでいただければ幸いです。
“運命”とは何でしょうか?
貴方は“運命”を信じますか?
では一体、誰がそれを決めたのでしょうか?
「神様」「人智の及ばない力」
もし私たち人間が彼らに弄ばれているのだとしたら、私はそれに抗うでしょう。
自分の人生を他者に決められるなど御免です。
例え結果が変わらないとしても、何も変えることが出来なくても、何もしないよりは何倍もいい。
だから私は“運命”なんてもの打ち壊して、足掻いて、逆らって、自分の手で道を切り拓いていきたい。
私は、私の“運命”と闘います。
貴方は、どうしますか?
―― プロローグ ――
「ねぇ、お母様。わたし、またあのお話が聞きたい」
「ぼくも聞きたいです、母上」
ベッドの上でもぞもぞと布団から顔を出した子供たちが両脇から袖口を引く。母は子供たちの頭に優しく手を置き、静かにベッドを抜け出した。本棚から一冊の本を手に取りベッドに戻ると、既に二人は布団の上に座して待っていた。思わずくすりと笑い、二人の間にそっと腰掛けた。
「あなたたちはこのお話が好き?」
「うん!」「はい!母上!」
ほぼ同時に、元気の良い返事が返ってきた。
「良かったわ。私も大好きよ」
そう微笑んで、本の最初の一頁を捲った。
―― 昔々、長閑な平原と海と白い山脈にかけて、大きな王国がありました。そこは、双竜の守護を受けた穏やかな土地でした ――
第一章で主要人物登場予定です。
是非お楽しみに。