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もう限界

 「…いつまで続くのだ、この道は!!」


 「あと10キロだよー、シェリフィアは」


 「病気で悩んでいる、小さな王国だったっけー?」


 「10キロか、私の森の端から端までの間の距離だ」


 「森小さっ」


 「たしかに、小さいな」


 「お、見えてきたよー」


 「おー、あれか」


 確かに小さい。シルフの森よりも小さいが、殆どが空き家だ。




===============================================================


 「むむっ、何者だ!!」


 「いや、よく見ろ。あいつら、白魔法使いの称号の証をつけている。きっと、この国を助けに来てくれたんだ」


 「そうかあ?」


 「そうだよ!!」


 一応納得してくれたようだ。


 「お前、名前は?」


 「そ、ソフィアです…」


 「お前は?」


 「シルフだ」


 「よし、分かった。通っていいぞ」


 やっと通してもらえた。


 入った途端、辺りがざわめく。と言っても、2~3人の声しか聞こえないが。


 「お前は、誰だ!!」


 「えっと、この国の病気を治療しに来ました…」


 「なら、頼む。姫様を治療してくれ!!」


 どうやらお城の家来だったようだ。


 「国王も弱っているんだ…」


 「借金も増えている…」


 「このままでは国が滅びる…!」


 「えっと、借金の問題は流石に…」


 「じゃあ、姫様の治療を!!」


 「それなら…」





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 「むっ、誰だ!!」


 「おい、この方は、私達を救ってくださるんだぞ!!」


 「なら良し。おい、お前」


 「はい?」


 「俺について来い」


 「はあ…」


=====================================================================


 「王様(こんこん」


 「誰か連れてきたな、誰だ?」


 「姫様の病気を治す、と言っています」


 「良かろう、入れ。損なら大歓迎じゃ」


 「では、開けます」


 「うむ」



=====================================================================



 「で…、お主が娘の病気を治してくれるのか?」


 「出来る限りのことはするつもりです」


 「なるほど、それでは早速…」


 「その前に、お伝えしたい事があります」


 「なんじゃ」


 「実は…、大病を治す魔法を一回すると、どんな魔法使いでも体力を使い果たし、次発動するには一日休まなくてはならないのです」


 「そうか、なら、娘の病気が治ったら、一週間城に居させてやろう。そうすれば、城を出る頃には元気になっておる。贅沢は出来んがな」


 「ありがとうございます!!」



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 「ここが娘の居る部屋じゃ。うつるといけないから、気をつけろ」


 「わかりました」


=====================================================================


 「そー…」


 「…(喋れないが、驚いた感じ)」


 「大丈夫です、私は、あなたを治療するために来ました」


 「…(本当!?と言うようなまなざし)」


 「じっとしててね~、エールヒール!!」


 「…!!私、喋れる!!」


 「それは良かったですね…。もう限界…すー」


=====================================================================


 「寝ちゃった…」


 「お礼も言えないな、これでは…」


 「うーん」


 「どうしたものか…」

白魔法使いの称号とは、【しろ】と書かれた正六角形の白いバッジです。

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