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積み木の世界  作者: レンガ
~ 土の国 ~
91/189

進むべき方へ

 ガイが降りた後、ムキが背中の方に嘴を向けている


 何をしているのだろう


 僕が疑問に思っていると、ガイが説明してくれた



 「ムキはお前がまた風の国に来たときに、一番に会いに行けるようにしたいみたいだな」


 そう説明している間に、ムキは僕の前に白い羽をくわえてみせた



 白く輝く風鳥の羽


 

 受け取ってやりなと言われたので僕はその羽を受け取る


 「その羽は持っている人の位置が分かるんだ」


 風鳥が飛べる範囲だけだがなというガイの言葉に、ムキは声をあげる



 そして、ムキはその場で羽を動かし始めた



 「その羽を持っているといい、きっとお守りになる」

 

 出発するまで待ってるからなと言う声の後、ガイは上昇していった



 

 



 その後、店内に入り、準備が一通り終わった頃、外の方が騒がしくなってきた


 

 なんだと思い僕がドアを開けると、相当な人が集まっていた



 民衆の中に混ざって頭上に鳥の影が見えた


 ガイとララ、マキさん、そしてファイがその場にいた



 「元気でな」


 手を振るガイの声が上から降ってくる



 「お見送りに来たよ」


 ララの言葉にマキさんも声を張り上げる



 「さっきも言ったと思うが、無理するんじゃないよ」


 そして、ファイもその声を響かせてくる



 「また会おうな」



 その人たちの言葉に僕は大きく頷いて見せた


 






 レストランの外に全員出て、手を振る



 みんなファイを愛している国民だ





 この人たちなら大丈夫だろう



 僕はポケットから取り出した積み木を持った








 船がゆっくりと風の国から離れていく



 その国の人たちが手を振っている



 それがだんだん遠くなる




 

 さあ、行こう



 土の国へ 



 僕は見えなくなった風の国の人たちの方から、進むべき方へと目を向けた







 穏やかな水の流れに身を任せた船で僕たちは進んでいく



 タイニーの作るハーブティの香りが店内を漂う中、僕はアリアとリドに話しかける



 「ちょっと聞きたいことがあるんだ」


 僕の言葉にアリアとリドは振り返る



 「何、ハジメ?」


 「なんだ?」


 二人の声に僕は続ける

 


 「二人はタイニーみたいな力は使えないの?」



 僕の言葉に問いかけに、リドは頷く



 「おう、俺はまるっきしダメだったな」


 そのかわり料理の腕は完璧だがというリドに、ぼくは苦笑する



 料理の腕は完璧すぎて僕にもわけてほしいくらいだ



 そう考えていると、アリアも口を開く



 「そうね、私もマスターと一緒だと思う」


 泳ぐのだけは得意だけどね!と言い、ウインクするアリアに僕は苦笑いする



 アリア、君の泳ぎは得意の域を通り越しているから



 そう思っていたら、デニーさんが僕に言ってくる


 「俺もそんな力ないぞ~」


 という声が聞こえてきた



 僕、デニーさんに話かけていないのですがとツッコんでいると、不思議に思うことがあった



 専らハーブティを淹れているタイニーに僕は話しかける



 「タイニー、風の国では風の力があるんだよね?」


 僕の言葉にお湯の入ったポットを傾けながら頷く


 「うんそうだよ、ハジメ兄。前も言ったかもしれないけれど、その国にはその国ごとの力が使えるんだ」


 

 タイニーは僕に改めて説明してくれた


 「僕が持っている風の力はハーブに干渉する力、その他にも力はあるけれど、その持っている人によって力の性質は変わってくるんだ」


 だから数えきれない程あるよ、というタイニーの言葉に僕は考える



 ガイの鳥と同じように飛べる力とか


 ララの手紙を送る力とか


 そういうのがあるのか



 「でもね、極稀に力を複数持つ人がいるんだ」


 タイニーは持っていたポットを置き、僕の方を向いた


 「ハジメ兄が会った中では、マキばあちゃんとファイさんかな」



 多分と言う風に言っているタイニーに僕は問いかける



 「マキばあちゃん?」


 マキばあちゃんと呼ばれているとはマキさん言ってなかったが



 すると、タイニーが突然手を叩いてきた


 「ハジメ兄には言ってなかった?マキ婆ちゃんは僕の本当のおばあちゃんだよ」


 タイニーの言葉に僕は顎の関節が外れそうになった



 はいい!?



 僕は心の中で信じたくない真実を前に葛藤していた



 あのタイニーが、マキさんの孫!?


 ありえない


 あり得ないと思いたい



 じゃあ、タイニーがおじいさんになる頃には、あんな風に意地悪そうにいっているのだろうか



 考え出すと僕は頭を抱えたくなった



 「じゃあ、力のことについて話すね」

 

 頭を抱えそうになっている僕をよそに、タイニーは力のことを話し始めた



 小学校の先生であるマキさんは複数の力を持っていたらしい


 僕が空から落ちてくるのを受け止めた力の他にも、生物に干渉する力、傷口がひどくならないようにする力を持っているということだった



 「最低2個の力を持っていないと小学校の先生にはなれないからね」


 マキさんの力を話し終わったタイニーは、次にファイの力を話しだした   



 「ファイさんはね、風の加護者でしょ?」


 それでね、と言うタイニーの言葉に耳を傾ける



 風の加護者は風に完全に愛された者で、風の力でできる全てのことを行うことができるということだった



 だから、あの通信機のような硝子細工が作れたのか


 僕は納得していた



 タイニーの説明は僕が納得した後も続いていった。




   

 風の国から出発しました。タイニーがしばらく同行します。

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