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積み木の世界  作者: レンガ
~ 風の国 ~
74/189

風の手紙屋 ララ

「なるほどね。で、私に7通の手紙を作ってほしいわけね」



 僕の拙い説明を理解してくれたララさんは僕に頷いてくれた



 「OK。少し時間貰うわ」


 そんなにはかからないから、と言ってララさんは手紙を書きはじめた




 





 


 風の力を使いつつ、ララさんはペンを走らせ、次々と手紙を完成させていく



 「よし、終わったわ」



 最後の一通に封をし、風の力を付与させた



 7つの手紙を紙袋に入れて渡される




 「これで、完璧なはずよ」


 私の仕事にくるいはないわというので、かなり自信があるのだろう



 「昔っから完璧主義だからな、大丈夫だ、ハジメ」




 ガイも頷いているので信用していいのだろう




 僕はありがとうございますとお礼を言った



 

 「じゃあ、ガイ。僕たちはそろそろ鳥で都長に知らせよう」



 僕の言葉にガイはおうと返事してくれたので、僕はドアに手をかけた



 僕たちにちょっと待ってというララさんは、慌てて追いかけてきた




 「自己紹介してなかったわ。でも、ガイから聞いてるかもしれないから、手短にするわ」



 ララさんは身なりをただし、僕の方へ向き直る



 「ララ・K・ダリアよ。ララでいいわ」


 また今度、ゆっくり会いましょうというララさんに僕はお辞儀をし、ドアを

閉める



 待っていたダイとアカに小屋があった山へと戻ってもらうように言ってから、僕たちは一度戻った




 行き同様、僕はアカの足を掴む



 白い羽が日で白く輝いていたのもこの頃だった





 小屋に着いたときには、水平線のところに夕日が落ち始めているところだった




 ガイが小屋から7都市への行き方が載った地図を持ってきて、鳥たちに教えていく



 その間に僕は説明済みの鳥たちに手紙を一通ずつ持たせた



 鳥たちには紙袋をくちばしでもってもらい、目的地に着いたら手紙が勝手に都長のもとへと飛んでいく仕組みだ



 分かったよ、と言わんばかりに鳥たちは声を発している



 僕を最初に乗せてくれたムキに手紙の入った紙袋を渡しおわった




 ガイが鳥たちに声をかけていく



 「よし、ちゃんと飛んで行けるか?」


 キュイ


 「お前はどうだ?」


 キキ~


 「そうか。みんな大丈夫そうだな」



 ガイが皆に問いかけると、鳥たちは大合唱を見せた






 大合唱が終わった鳥たちは、次々と目的地へと向かっていく




 ムキだけが残り、僕をもとの場所へと運んでくれるようになっていた



 ガイは僕たちのレストランが気になるのか、ついてくる気満々だったが、




 「あれ、ガイが乗せてもらう鳥は?」


 僕がそのことに気づき、首を傾げていると、ガイは僕の目の前で指をならした



 「俺自身だけだったらな、これで飛べるんだ」


 俺の場合は風の国の中だけだけどな、と言って身体を浮かせていた




 新緑色の光、風の力がガイを包んでいた




 僕がその光に目を奪われていると、ムキがすり寄ってきた



 くちばしで僕のリュックをつつき、さらに持ち上げる




 「ちょっと待ってよ。僕は君の背中に乗ったら一人じゃ降りられないよ」



 僕が慌てて言うのも気かず、ムキは僕を背中へと乗せた




 今回は一回転することはなかったので、ほっとした





 「そいつが自分でハジメを降ろすと言ってるから大丈夫だ」


 信じろ、と言うので僕はムキを信じることにした




 僕が確実に乗ったのを確認すると、ムキは地面を蹴り、山を飛び出す





 ムキは明日行く予定の都市に手紙を渡す係なので、ゆっくり時間があるらしい



 僕とガイは居住地区へと下って行った






 



 ガイとムキは居住地区に到着し、路地に降り立つ



 僕はどうやって降ろしてもらえるのだろうと考えていると、ムキが急に前の方へと頭を下げた



 即席の滑り台ができたような形になったので、非常に降りやすかった




 白い毛並みの滑り台を滑り終わり、無事に地に足をつける




 その後、ムキは近くの都市へと手紙を届けに飛び立っていった





 ムキを見送り行政地区へと歩き出したときには、夕日は落ち、月が顔を覗かせようとしている時間だった






 レストランに行くのは明日で、僕たちが今織り籠の中に住んでいると言うことをガイに説明する



 そのことを聞いて、またガイの目が飛び出そうになっていたのは言うまでも

ないことだろう



 

 

 静かな路地に、お腹の音が鳴り響く



 僕とガイのお腹の音だった






 なぜ音が鳴るかだって?




 僕たちはお昼食べるのを忘れていたからさ





 僕はリュックの中にあるコーンパンを思い浮かべていた




 ああ、出来立てのパン、食べ損ねたな





 僕達は腹の虫と闘いながら、織り籠へと急ぐのだった







 


 ~ 行政地区・織り籠前 ~



 織り籠前に着き、僕は門番さんにあいさつをする



 ガイも同じように入っていく





 そして、僕たちはお腹を満たすために、食堂のドアに手をかけた



 



 本日のスープやメイン、パンなど様々な食べ物を他の人が仲間と一緒に食べていた




 ガイと僕も食堂のカウンターにならんで注文する





 昼間のコーンパンと相性のよさような暖かいスープでも頼もうかな





 そう思った僕は、食堂のおばちゃんに飴色玉ねぎとジャガイモのマリネスープを頼み、席に着いた



 ガイは迷っているらしい、カウンターにあるメニューとにらめっこしていた




 僕はその間に、パンの入っているリュックの蓋をあけた。





 

 コーンパンを食べ損ねたハジメはショックを受けてました。パンは明日も食べられるから大丈夫だと言ってあげたいと思います。パンとスープの組み合わせは私も好きなので、よく朝ごはんにします。むしろ、スープがないとパンは食べられないなと思っているので、パンにスープは必須です。私にとって

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