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積み木の世界  作者: レンガ
~ 風の国 ~
65/189

沈む心

 ハジメが沈んでしまう!!





 片足に手をあて、少しずつ沈んでいくハジメの方へ私は水を蹴る



 私が気づいたことに気づいたハジメの顔はなぜかとても穏やかで




 どうして穏やかなの?


 沈んでいっているのに




 私は心の中で焦る




 迫ってくる私を見て、静かにハジメは目を閉じた



 

 それを見た私の心は氷水に浸かったように冷えた




 それでも私は水をかき分ける




 水の中に揺蕩っているハジメを両手で捕まえる



 私は抱えて海面へと向かった










 ザバッと音をたてて、ハジメの頭を海面に出す



 しばらくして、水を吐くハジメの声が聞こえてきた







 「アリア?」



 ハジメの目が開いたのを確認した私は、ハジメを肩にのせて座らせた




 「え、ちょっ!?」



 体が上に動いたのを見てハジメは慌てていた




 けれど、そんなのは関係ない




 ハジメの胸に頭を寄せ、私は抱きついた












 アリアが気付いてくれたおかげで僕は溺れずにすんだ



 海面に僕をあげてくれたときのアリアの手に、心底安心した



 けれど、目を開けた後見えたアリアの行動に僕は慌てる





 僕一人はアリアの行動に声をあげてしまったが、アリアは何も発さない



 かわりに僕に抱きついてきた





 水の中にいるアリアは地上では見せない、苦しそうな悲しい顔をしていた



 さっき、僕が沈んでいった時もそうだった




 なぜ、そんな悲しそうな顔をするのだろう





 僕はそう思いながら、抱きついてきたアリアの頭にそっと手を回した




 しばらくそうしていると、アリアはか細い声で僕に言ってきた






 「・・・もう、戻ろうハジメ」



 アリアの声に僕は頷く




 頷いた僕をそのまま抱えながらアリアは船の方へ向かっていった




 

 テラスに僕を抱え上げてくれたアリアは海の中にまだ入ったままで


 顔を俯かせて上がろうとしない




 僕はアリアの顔がどうなっているのか見たかった


 だから、僕は海の中に滑り込んだ




 その音に気付いたアリアが僕の方を見る


 僕をみるその目は確かに涙で濡れていた





 「どうして泣いているの?」





 僕はアリアの顔の下に潜り込んで、見上げながら言う


 アリアは僕を見ないように顔を背ける




 「僕が沈んでいったのが悲しかったの?」



 僕はアリアの背中をポンポンと叩きながら言葉を落としていく



 「僕が沈んでいくのに気付かなかったのが悔しいの?」



 僕の言葉にアリアは顔を振る





 じゃあ、一体何のか





 僕は背中を叩きながらアリアにかける言葉を考える



 顔をあげないアリアはいつもと違う


 何かの悲しみにあふれていて



 もしかしたら、と思う僕はその言葉をかける




 「昔、誰か僕と同じように沈んでいったの?」




 その言葉にアリアは先ほどと違う反応をしていた



 ビクッと体を揺らし、僕の頭に手を伸ばして、抱きついてくる



 どうやらそうみたいだ



 僕はそんなアリアに声をかける





 「分かった。何も言わなくていいよ」



 僕の言葉にアリアは顔をあげる



 流しても流しきれない涙が眼尻にたまっていた



 その涙を指先で拭いながら僕は言う




 「話したくなったら言って。それまで僕は聞かないから」



 僕の言葉を聴いた後、首を縦にふりながら、アリアは僕の体を開放する




 離れた二人の体が波に揺らされた




 少し落ち着いたアリアが自分の手で涙を拭う




 僕はそんなアリアに笑顔を送るとテラスに上がる




 上がった後、手を差し出しながら僕はアリアが手を握るのを待った。











 上がった後、僕たちはバスタオルで海の水を拭っていく



 この世界の海は日本のものと違い、入った後体がべたつかない


 上がった後も肌はさらさらとしていて、ほとんど真水に近いような状態だ


 けれど、しょっぱい味がするところと気温によって水温が左右されるところ、そこに住む生き物などはほぼ同じだ




 日本の海もこうだといいのにな




 僕はそう思いながらバスタオルを肩にかけた



 アリアも拭き終わり、僕と同じように肩にかける



 「帰ろう」



 織り籠に、と言う僕は靴を履いたアリアに手を差し出す



 アリアはその手を握った




 僕たちは朝きた道を戻って行った。


 

 この物語は今現在、四分の一ぐらい進んでいるかいないかぐらいです。最初考えた物語より格段に量が増えていますので、かなり時間がかかりそうです。


 まだまだ続きそうなので、お読みなっている方、お付き合い下さい。こんな私の物語でも、誰かに読んでもらえるのは嬉しいものですね。それだけでも幸せです。タイトルとは逆に私の心は嬉しさに浮いております。ありがとうございます

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