表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
積み木の世界  作者: レンガ
~ 水の国 ~
30/189

営業開始!

 アリアの悲しそうな表情をどうにかしてあげたい


 でも、どうやって励ましたらいいのか、僕には分からない



 他人と深くかかわらず、上辺だけでかかわってきた僕にはアリアを元気にしてあげることはできなかった



 一体どうしたら・・・



 そう考えていると






 「おーい!なんか公園の前に大量の白い花と金髪野郎が来たんだが」

 あれどうしたんだ?というリドの言葉にアリアははっとする



 僕が次の瞬間アリアを見たときは、もう元の通りの笑顔のアリアに変わっていた



 リドには敵わないな



 ドアを勢いよく開けていくアリアを見て、僕も表へ出た







 ~ レストラン 宿り木 ミトリ公園前 ~


 

 「おーいアリア!言われた通り持ってきたぜ」


 台車いっぱいに籠の中に入れられてきた白い花は、太陽の光を浴びてさらに輝きを増していた




 「わーい!ありがとう、ロウ!」



 白い花を一輪掴み、アリアは花を顔に近づけた


 うん!いい香り~、と言ってはしゃいでいた




 ちなみに、今朝リドが帰ってきた後、船をミトリ公園に動かしておいた


 

 ミトリ公園の前で、って言ってたしね




 花の前で踊っているアリアに僕は声をかけた




 「ねえ、アリア。花、飾らないとお客さん来る前に終わらないよ?」

 大丈夫なの?と僕が首をかしげていると、 アリアは花が入った籠ひとつひとつを急ぎ店の中へ運んでいった



 ロウも店の中に籠を運ぶのを手伝ってくれると言う




 僕も運ぼう



 よし!と気合を入れ、僕も籠を一つ持ってレストランの中へ入っていった




 




 ~ 招待した時間20分前 レストラン 宿り木 花瓶前 ~



 花の飾りつけが終わり、一安心した僕たちにロウは台車を戻しに行くというので


 三人で台車を片づけにレストランを後にした








 ~ 花屋 ロウ 台車置き場 ~


 「よし!終わったぜ!ありがとな」


 台車を置き場に置き、店の戸締りを再確認しながらロウはお礼を言っていた


 

 「じゃあ、レストランに戻ろうか」

 「うん!」


 

 アリアの元気な声に安心しながら、僕たち三人はレストランの方へと向かった










 ~ レストラン 宿り木 ミトリ公園前 招待時間5分前 ~


 遠くから見えるミトリ公園に人が一人、また一人と入っていく



 ぞくぞくと集まってくる人々に僕は驚く



 「ちょっと待って、アリア!あんなに大勢の人に招待状渡してたっけ!?」


 僕は目の前の光景に目を白黒させていた



 アリアは不思議そうな顔で僕の疑問に答える 


「ああ、あの招待状ね。もらった人の友達もここに来られるように五人まで誘えるようにしてあったんだ」


 だから、声をかけた人数より多くなっているの


 ハジメには言ってなかったっけ?と言うアリアに僕は驚き呆れていた






 朝リドに聞いた限りでは、デニーと言う人に招待状を渡しただけだったので、


 アリアが誘っていた、カバン屋のノアと花屋のロウ、風の服屋のリリー、パンジー、


 そして、レストラン・フルの支配人であるジェルとあわせ


 六人ぐらいしか来ないこじんまりとした食事会なんだと



 そう思っていたのに 



 

 いきなり30人の前で接客デビュー!?



 アルバイトもしたことないのに

 いくらなんでも無理があるだろ・・・

 


 僕は30人の招待客の前に愕然としていた









 レストランの中に入り、僕は制服の襟を整える


 「はあ・・・」


 ため息しか出てこない


 その姿を見たアリアは僕の背中をおもいっきり叩く



 「大丈夫!なんとかなるって!」

 笑顔を忘れないでね、というアリアの言葉は弾んでいた



 僕はその言葉に頷くしかなかった



 

 もう時間だった





 「じゃあ、開けるよ!」


 アリアはくるっと僕たちの方を向いて了承を得てくる


 頷くリドと僕にアリアはドアの方を再び向き、ドアに手をかける




 アリアはレストランのドアをゆっくり開けた






 船上レストラン・宿り木 営業開始。  




  

 やっとレストランが営業開始しました。ここまで来るのに結構かかってしまいました。

 創は高校を卒業し、大学に入学する前にこの世界に落ちてきた設定にしているので、

バイト未経験です。高校は進学校で、バイト禁止でした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ