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積み木の世界  作者: レンガ
~ 水の国 ~
27/189

夜道でのお約束

 ここで問題です

 夜の道、人けのない場所では何が起こると思いますか?



 一、 財布をすられる

 二、 襲われる

 三、 ウエイターに復讐される



 どれだと思いますか?





 答えは、分かるよね







 「いたぞ!あの坊主だ」


 見知らぬ誰かが月明かりを背に僕を指さす


 僕はその人物を知っている





 残念ながらさっきのせっかちなウエイターだ




 やれやれ、本当にどうしようもない人だったらしい



 何人かの男がウエイターの指示に従って、僕とアリアの後ろから迫ってくる



 さっきの復讐かな


 

 僕はポケットから積み木を取り出す






 「アリア、僕さっきのレストランに忘れ物しちゃった」

 とってくるね、と言ってアリアにリュックを渡し、その場から僕は去った



 ハジメ!と言うアリアの声は僕に聞こえなかった

 



 「おい、坊主一人になったぞ?」

 「好都合だ、いけ」


 ひそひそ声でウエイターが他の人に支持を出すのが聞こえる




 全く、おちおちアリアと夜出歩けやしないじゃないか




 僕は手の平に3つの円柱の積み木をのせ、声を張り上げる



 「おい、さっきのウエイター!!」

 僕はここだよ?と僕が挑発すると三人が同時に襲いかかってきた



 

   


 見た目13歳を襲う大人たち、何とシュールな場面だろうか



 はあ、とため息をつくと、僕は積み木でソウゾウする



 3メートル、2メートル、1メートルと近づいてくるウエイター達は気づかない




 行く先の足元にあるものが何なのか



 

 3人の拳が届く前に僕は積み木で創った



 「ほげ!」

 「どわ!」

 「いて!」



 3人の声が虚しく響く



 積み木をポケットになおし、僕は3人を見下す



 「ウエイターさん達、足元には気を付けなくちゃ」

 学習しないね、と言っている僕の笑顔は月明かりに不気味に照らされた



 「僕には落とし穴が見えていたんだよ」

 ウエイターさん達の目は節穴なの?と首をかしげた



 僕は地面にあいた穴をじっくり見る



 そう、僕が創ったのは落とし穴だ



 ウエイター達3人が、円形の3つの穴の中で、それぞれもがいてる姿は滑稽だった



 くすくすと笑う僕にウエイター達は悔しそうだった



 「なっ!?何で、こんなとこに穴があるんだよ!?」


 3人はパニック状態に陥っていた




 

 はい、僕が積み木を使って即席で穴を創りました


 なんて言うわけがないので、さあ?、とだけ言っておくことにする



 「僕の運が良かったんじゃない?」

 運も悪かったんだね、お兄さんたちかわいそうと言ってあげる





 「じゃあ、連れを待たせてるから」

 さよなら、と言うと僕は穴に落ちた3人を置き去りにし、アリアのもとへ戻った




 何忘れてたの?と聞かれたので、ごめん、忘れてなかったんだとアリアに言う


 ポケットの中に入れていた積み木をアリアに見せる


 なんだ、それねというアリアに僕は微笑みかける



 ブルーベリーいっぱいのリュックをかるっているアリアの横を歩きながら、僕達はレストラン、宿り木へと急いだ





 「本当にマスター帰ってきてない・・・」


 明りのついていないレストランを見て、アリアは寂しそうだった


 がっかりしているアリアの背を軽く叩き、僕は中に入るよう促した





 明りをつけ、ブルーベリーいっぱいのリュックを店のカウンターの上に置き、アリアは自室へ入って行った



 僕も自室へと足を運ぶ



 今日買ったリュックを勉強机の上に置く



 買った服はアリアにもらったハンガーにかけておく



 とりあえず、今日はもう寝よう


 おやすみと心の中で僕は呟いた








 翌朝、ヴァレンシア市場通りに突如あいた3つの穴の中で、風をひいている男3人が発見されたらしい


 朝になって帰ってきたリドが教えてくれた。


 






 

 ウエイターの復讐です。いつ復讐させようか迷いましたが、その日の夜、速攻で終わらせようと思い、させてみました。創の積み木のソウゾウは人がお亡くなりになることがないように設定してます。血ももちろんでません。

 

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