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積み木の世界  作者: レンガ
~ 水の国 ~
25/189

残る意味

 顔をうちつけたウエイターをよそに、僕たちはこのレストラン自慢の豪快な料理を食べ始める




 海老の姿焼き・オニオンソース添えとポトフ、ほかほか出来立てのクルミパンなど




 結構なボリュームのある食事となった






 うーん、リド並だな






 スプーンでポトフに入っている人参をすくいながらそう思う





 アリアは僕の横でおいしい、おいしいと、言いながら壮絶な勢いで食べている



 

 これでさっきのウエイターの件がなければ最高なのに




 はあとため息をついた矢先だった




 顔面をうったウエイターが僕の方に殴り掛かってくる




 でも、僕はその時アリアの方しか見てなかった



 




 バンッ







 「~っ」



 ウエイターが声にならない声をあげる



 さっきの品の良い男性が僕たちの料理を運ぶのに使ったお盆で、男性の拳を受け止めていた



 「調子に乗りすぎですね」


 

 品の良い男性は、ウエイターの頭をお盆で一刀両断にし、気絶させた



 その間に、彼は従業員を呼び、ウエイターを店の外に出すよう指示をする





 驚いていた僕とアリアに彼は再度お辞儀をした









 その後、僕たちが食べ終わるまでに他のお客さんに迷惑料として、飲み物のサービスを彼が一人で配っていた



 最後に僕たちの方にやってきて、ドリンクのオーダーを聞いてきた



 「お客様、お飲み物は如何なさいますか?」


 伝票を片手に眼鏡をかけた品の良い男性はいう


 「じゃあ、私はブルーベリージュース」


 はいはーい、と手をあげて言うアリアに、彼はかしこまりました、と言う



 お客様は?と聞かれたので、僕もアリアと同じものを頼む


 同じくかしこまりました、という彼は僕たちの目の前のカウンターにメモを置いていった



 「今日の閉店時間まで、お店にいてもらえませんか?」


 とメモに書いてある



 料理をもらったのもあったが、きちんと店に今日の騒動を謝りたいとアリアが言っていたので、二人で残ることにした






 


 


 ~ 閉店後 レストラン フルにて ~



 カウンターに居座っていた僕たちにウエイターの一人が近づいてきた


 案内をしてくれるというので、僕たちは店の奥へついていった





 案内をしてくれたウエイターが、ドアを開く




 「お待ちしておりました」



 先ほどの品の良い男性が部屋で立ち上がって待っていた




 「「どうも」」



 僕たち二人は同時に挨拶をする



 ソファの方にどうぞと言われたので、僕たちは遠慮なく座った



 品の良い男性もその後座る



 「この度はうちの従業員だったものがご迷惑をおかけしました」


 大変申し訳ありません、とまた頭を下げるその人にアリアは慌てる



 「こちらこそ、店の中で他のお客様が居るというのに我を忘れてしまい」


 申し訳なかったです、とアリアがぺこりと頭を下げた



 そんな、と言っている男性に僕は違和感を覚える





 相手がここに残るように言ったのはアリアとは別の目的だろう


 それならば、真意を見定めなければ




 アリアにごめんと言い、僕は彼の方を見据えた



 「すみません、支配人さん。あなたはなぜ僕たちにここに残るように言われたのですか?」



 僕が投げかけた言葉に目を少し見開いたその人は、さっきの謝っているときの雰囲気とは異なっていた



 「ええ、あなたたちにご相談したいことがあったのです。でも、その前に・・・」


 自己紹介いたしませんか?と提案されたので、僕達は頷いた。




 

 品の良い人の名前は次の回で明らかになります。お待ちください。

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