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積み木の世界  作者: レンガ
~ 土の国 ~
131/189

お酒と料理と子犬

 「デニー!あなたも久しぶりに皆に会うのだから、お酒をどんどん注いで!」


 早くというウィズさんの声に涙目になりながら、デニーさんはリュックからお酒を取り出している



 「注ぐのは下手なんだよ・・・」



 とほほ、というデニーさんの言葉を聞いた後、僕は食堂のカウンターに避難することにした


 いつとばっちが来るか分からない。ごめん、デニーさん


 

 僕は心の中で手を合わせてから、メニューだけを見ることにした



 

 何があるのかな


 そう思ってメニューの文字を見ていると、僕の傍で食堂のおっちゃんにものすごい勢いで頼んでいる人がいた



 「すみません!ジャガイモとツナのマヨネーズ和え、人参となめこのネバネバ冷スープ、肉団子のアスパラガスソース掛け、胡麻豆腐のそぼろあんかけ、バナナジュース、後、季節の果物ゼリー7種類全部ください!!」



 カウンターの上にお盆を置くのはアリアだった



 そのアリアに、目の前に居るおっちゃんは顔をひきつらせながら注文を復唱した



 「・・・と季節の果物ゼリー、これで全部か?しかしお嬢ちゃん、そんなに入るのかい?」



 無茶なんじゃないの?というおっちゃんの忠告に対し、アリアは全く問題なし!という風に歯を見せ笑っている



 「まだ足りないくらい!もう他にはないの?」


 もっと、と言う彼女の食への欲望を見かねて、おっちゃんは頭を抱える



 「他・・・、そうだ。あっちの方にあるんだが、パンを専門に焼いてるやつがいるんだ。そいつに聞いてみてくれ」


 とりあえず、ここの注文はこれでいいな?というおっちゃんの確認にアリアは頷く



 頼んだ後、幸せそうな顔で突っ立っているアリアを見ていたせいか、自分が食べたいものを選ぶ為にメニューの前に立っていたことをすっかり忘れていた



 

 





 メニューを見て、ひとまず好きそうなのを頼み席へと運ぶ



 アリアは、お盆を持って自分の席とカウンターを行ったり来たりしており、周囲から信じられないという視線をものともせずに彼女は食べ物を運んでいた


 

 まあ、あんな可憐な女性(見た目)が食堂のメニューを全て食べ尽くす、そんなことは考え付かないのだろう


 

 僕はその周囲の視線を追いながら自分の食事を置くと、先ほどおっちゃんが言っていたパンを専門に焼く人の所へと向かう



 

 僕の好きなパンはあるかな?


 あることを祈りながら、僕はその人の所へ小走りで行った











 「ごちそうさま!!」


 ふう、という声とともにアリアは空になったバナナジュースのグラスを置く


  

 少し前までは様々な料理の湯気が立ち、いい匂いをさせていたのだが、アリアが手を合わせて食べ始めると、瞬く間に料理は消えていったのだ





 あれだけの量を、食べてしまったのか!?


 しかも、他の人と比べて少し料理の盛りがよかったような気が・・・


 

 でも、味わって食べているみたいだから、いいのか



 食べ物を食べている時のアリアの顔は幸せに満ちているから、まあいっか


 


 僕は満足しているアリアの表情を見て、そう思った


 

 そういう僕はというと、先ほどパンを焼く専門の人からありとあらゆる種類のパンを奪っ・・・、違う、もらっていた




 日本でつくられているパンは勿論、モチモチとした食感の後、弾けるような食感に変わるミラクルなパンや一口ごとに味が変わっていく面白いパン、食べる人の目の色をモチーフに、畑でとれた野菜や果物のソースをかけて食べるパンなど、他にもいろいろなパンがあった


 

 ソースをかけて食べるパンは、僕の目の色に合わせて、黒ゴマと山芋をすりおろし、醤油と刻みのりをかけた和風テイストのパンだった



 てっきり、イカ墨とかで黒くするだろうと思っていたので、僕は拍子抜けしていた



 

 畑で採れたもの中心だから、そうなるのか




 僕は頼んだ食事と一緒にそのパンを咀嚼していく


 


 結構いけるな、パンに醤油って合わないと思っていたんだけれど

 

 今度、リドに作ってくれるようにお願いしようかな




 僕はそのパンを黙々と食べ続けた










 食べ終わると、聞きなれた声が聞こえてきた



 「ハジメ兄!」


 ごはん食べた?という声に、僕は振り返る



 嬉しそうな顔で僕に話しかけてきたのはタイニーだった




 ウィズさんが注ぎ方を新人に伝授している間に消えていたみたいなのだが、いつの間になんだ?



 僕は疑問を抱きながら、タイニーに笑顔を向けた



 「うん、食べたよ。タイニーは?」


 「ぼくも食べた!」



 えへ、という風に僕に話かけてくるタイニーは何か僕に話があるのか、僕の目の前でしきりに指を擦り合わせていた



 「何か話でもあるの、タイニー?」



 思い切って聞いてみると、タイニーは無いはずの子犬の耳をたてて僕にうん!と返事した



 「ハジメ兄は、僕が話したい時すぐ分かるんだね!」


 すごいや!というタイニーに僕はそうかな?と答えておいた


 

 

 何なんだろう。子犬がかまってくれないの?という風な目で見てきているのを見つけて、近づくとその耳を立てて、僕が近寄ってくるのを楽しみにしている




 そんな風に見える僕はおかしいのだろうか


 おかしくない、はず



 自問自答しながら、僕はタイニーの話を聞いた。



 

 すみません、私用で北海道に行っておりました。パソコンを持っていくことは無理だったので、タブレットで投稿しようと思い、勇んで行ったところ、充電器を持っていくのを忘れてしまい、投稿することができませんでした。


 本当に申し訳ないです。ごめんなさい。4日間ぐらいお休みしますと言っておくべきでした。投稿はパソコンだけにしよう、後、充電は持っていこうと誓ったのでした。


 さて、タイニーが創に何か話したいことがあるみたいです。それは、タイニーが土の国に来た理由に関係するものです。読者の皆様はタイニーの目的が何だったのか、覚えてますか?


 4日間放置していたお詫びに、今週中にその分を取り返したいと思います。本当に申し訳ありませんでした。

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