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積み木の世界  作者: レンガ
~ 土の国 ~
125/189

同行者として

 「もう一つの用件、それは・・・」


 アーシィが口を開き、僕の方を見る



 彼女の目が僕に言っている

 


 準備はよろしいですわね?と


 


 もちろん、準備は万全さ


 僕は同じようにアーシィに合図を送った



 それを受け取ったアーシィはウィズさんをまっすぐ見、敢えて切った言葉の続きを言う


 「二次選考について、ですわ」


 それが二つ目の用件ですというアーシィの言葉にマッドとウィズさんは目を細めていた


 二人とも僕が持っているネックレスのことを知らないからなのか


 

 見つかるはずがないと二人の顔に書いてあるように見えた


 「一次選考でクレイ様、いえ、クレイは偽物のネックレスをウィズさんに差し出したのでしょう?」


 アーシィの質問にマッドはああと答えていた


 「前加護者のジェルさんが隠したはずの本物のネックレスは、どこにあるかさっぱり分からない、というのが現状だなアーシィ嬢」



 マッドの言葉を受けてか、ウィズさんも身を乗り出して頷いてくる


 「そうですね。前任者であるジェルは消えたまま。一体どこへ行ったのか・・・」



 途方に暮れているというような感じで、ウィズさんは頭を抱えていた



 

 うん?


 ジェルさんってそんな無責任な人だったのか?



 僕は水の国で支配人をしている彼の顔を思い浮かべていた


 

 いや、まさかね


 僕は思い浮かべたジェルさんのことを頭の隅に追いやった




 「それで?二次選考のことがどうしたんだ?」


 マッドの催促にアーシィは話を続ける


 

 「その二次選考では当然、本物のネックレスを見つけなければならない」


 そうですわよね?と確認する彼女に向かって、ウィズさんがそうですねと首を縦に振っていた


 「いくら一次選考で偽物を見せたとしても、二次選考で本物を見つけてくれないと意味がないですから」



 そういうウィズさんの言葉に相槌を打ちながら、アーシィは口もとに笑みを浮かべていた


 「では、本物があったとしたら?」


 どうなさいますか?というアーシィの突然の言葉に、ウィズさんとマッドは目を見開いていた



 「本物が見つかった、としたら私は加護者になれますわよね?」


 アーシィの次々と繰り出される質問に、マッドは慌てた様子で話しかけてきた



 「何!?本物が見つかった?どこにあったんだ!?」 


 慌てた様子のマッドを宥めるように、椅子に座ったウィズさんがマッドの前に手を出し、制止させる


  

 「ええ、アーシィ。あなたが見つけたというネックレスが本物であるという証拠と同行者による証言、それがあるのであれば加護者になれますよ」


 ウィズさんの言葉に、アーシィの後ろ手が拳を形作っていた


 

 いけますわ!!


 という意志の表れなのだろう



 僕はアーシィの後ろからその手を眺めていた



 「そうですか。では、本物のネックレスと同行者による証言、証拠をお見せすればよろしいのですわね?」


 二言はありませんこと?というアーシィの確認に椅子に座ったウィズさんはしっかりと頷いていた



 それを見たアーシィが叫ぶ


 「ハジメ!!」


 お願いしますわというアーシィの期待の言葉に僕は素直に従い、アーシィの後ろから前に出る



 彼女の横に立ち、目の前に居るウィズさんとマッドを見て僕は思った



 いよいよだ


 僕はもう一つのポケットに入れていたネックレスのチェーンを右手に取って、


 同行者としてアーシィを加護者にするということを決心した




 






 僕はジェルさんから貰ったネックレスをポケットの中から取り出して見せる


 マッドとアーシィの瞳の色と全く同じ、琥珀色の液体がネックレスの容器の中で揺れていた



 「はい。これが本物のネックレスです」


 僕がそう言って取り出すと、二人は特に驚いた風もなかった



 「ふむ。クレイが持ってきたものとほとんど一緒でしょうね」


 「一緒、だな」



 クレイが一次選考で見せたネックレスと比べている二人は、全くこのネックレスが本物だと思わなかったようだ


 

 「僕は彼が持ってきたネックレスを見ていないので何とも言えないのですが、とりあえず、僕がこのネックレスを入手した経緯を話しましょう」



 そう言ってから、僕たちが水の国からやってきたということ、その水の国で前加護者であるジェルに会っていたこと、そして、そのジェルから風の国にに旅立つ前にネックレスを渡されたことについて順序よく話していった 



 「土の国に帰りたいのはやまやまだが、レストラン・フルがあるので離れられない。だから、代わりにこれを持って行ってほしい。きっと守ってくれるよと言って、ジェルさんは僕に渡してれくたんです」



 僕の話に耳を傾けていた二人が驚いていた



 何にかというと、



 僕たちが水の国から逆移動でフネを使ってやってきたこと


 ジェルさんが水の国に行ってレストランの支配人をしていたこと


 僕がネックレスを渡されたこと


 

 きっとこんなところで驚いているのだろうと僕は思う




 二人の驚きを勝手に想像していると、ウィズさんが僕に話しかけていた



 「つまり、あなたが持っているものは、ジェルが持っていた本物のネックレスだと、そう言いたいのですね」



 ウィズさんの確認に僕はしっかりと頷いて見せた。




     

 二つの用件、それはアーシィが本当の土の加護者になるための話です。創はうまくウィズさんを説得することができるのか、次回に期待です。


 今日の投稿はこれで終了します。お休みなさいです。

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