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積み木の世界  作者: レンガ
~ 土の国 ~
115/189

人の優しさ

 ~ トンネル内 ~ 


 「織り籠に行こう」


 僕はそう言ったが、改めて周りを見回してみると本当に出られるのか不安になるほどの広さだった


 土の中にトンネルが無数に広がっている


 先が暗く見えないというのも僕の心を不安にさせる要因の一つだった



 本当にこんな迷路のようなところから無事に抜け出せるのか


 

 「大丈夫だ」


 僕の考えを読んだかのように話しかけてきたのは、当然マッドだった



 「織り籠に行くんだろ?行く意志があれば大丈夫さ」


 よしよしと僕の頭に手をのせ撫でてくる



 僕を小さいとからかうのではなく、僕を安心させる為にしてくれたことなのだ、そう思うと凄く嬉しくなる


 本来なら一人ぼっちのはずがマッドがいてくれるおかげで一人ではない



 人がいないことは凄く寂しいことだ


 誰かが傍にいてくれることは凄く心強いことで、幸せなことなんだ



 僕は撫でてくれているマッドの優しさを感じた



 「そろそろ行こうか」


 マッドの言葉に僕はしっかりと頷く



 いつまでもここから動かないわけにはいかない


 急がなくては



 僕はマッドが進む方向に歩を進めていた







 





 「アーシィ姉、アリア姉が帰ってこないよ?」


 「アリアさんなら表に出て行きましたから、様子を見に行ってくださいます?」



 そうアーシィ姉に言われてぼくは表へと出る


 そこには織り籠を静かに見つめるアリア姉がいた


 ぼくは声をかけようとしたんだけど、その前にアリア姉の顔が歪んだように見えた


 だから何も言えなかった



 ハジメ兄のこと、心配なんだろうな



 ぼくはそう思いながらも、気を取り直してアリア姉に話しかけた









 「アリア姉、そろそろ中に入ろうよ。風邪ひくよ?」


 「うん、今いく」


 タイニーの言葉に促されて私は民宿の中に入る



 ハジメが織り籠に来ることを信じる



 そして私は眠りについた





 


  

  




 ~ トンネル内 ~


 土に覆われたトンネルを右に左に曲がっていく


 マッドはどこに進めばいいのか分かるように、次々に進行方向を変えていく


 


 いや、こんなに広いとは思わなかった


 一人だと絶対迷子だな



 そう思いながら前を行くマッドに感謝をしている自分がいた



 「ハジメがいなかったらどこに行けば良いのか分からなかったからな、助かったぜ」


 そういうマッドの言葉に僕は心の中でツッコむ




 いやいや、あなたがいないと目的地も何もないですから




 僕は微笑みながら彼に視線を送っていた


 

 アーシィの話だとどうしようもない阿呆と考えていたんだけれど、大丈夫そうだ


 

 マッドの後姿を追いながら、僕はそう思った









 



 朝になり、俺たちは織り籠に向けて出発する準備をする


 「皆さん、準備ができ次第、織り籠に向かいますからそのつもりで・・・、ってあら、アリアさんは?」


 アーシィはここにはいないアリアの姿を探すために辺りを見回す



 「さあな~、どこだろうな」


 寝足りないのか、欠伸をしながらデニーは言う



 「外なんじゃないのか?」


 デニーの後にオレが言うと、タイニーが同調してきた



 「マスターさんの言うとおり、じゃないかな?」


 そう言ってタイニーがドアを開けたところ、外で準備体操をしているアリアがいた



 いきなり開け放たれたドアの方を振り返るアリアの姿が見える



 「あっ、皆おはよう!」


 そう言って元気そうに自分の馬を撫でているアリアが見えた


 

 昨日の夜とは違って元気そうだった



 「アリアさん、もう準備は」


 「済んだよ!!」



 もちろんというように元気に言うアリアは嬉しそうだった



 ハジメに会えるんだ



 というような感じでウキウキしているのが目に見えて分かる


 「ほら、皆さん。アリアさんを見習ってくださいな」


 そう言って手を叩くアーシィの催促に、俺たちは慌てて準備する


 

 今日も頑張るか


 そう思いながら、隣りで欠伸をしている友人の肩を叩いたのだった











 

 ~ トンネル内 ~


 「よし!織り籠までの入口はもうすぐだぞ」


 そう言って、僕を導いてくれるマッドの存在は心強かった


 僕がいるかどうか確認しながら歩いてくれる



 その間に聞いたのだが、本来ならマッドは一瞬で織り籠に行けるのだが、今は僕が土の力を持っていないので、それに合わせてトンネル内を最短距離で歩いている 



 「でもな、問題があるんだよな・・・」



 そう言うマッドの言葉に僕は顔を青くする



 えっ、何の問題があるのだろうか



 思い切って聞いてみることにする



 「何の問題ですか?」


 僕の言葉にマッドは悩む 



 「土の力を持っていなくてもトンネルの中は移動できるんだ」



 マッドの声と歩く音が重なり、土のトンネルの中を通っていく


 

 「中の移動は問題ない。だが、外に出るときに土の力が必要なんだ」


 そう言われた後、僕はマッドを見上げていた


 そうだ


 ここは土の国



 だから土の力がいる


 けれど、僕はその力を持っていない



 つまり、出られない!?

 


 僕は心の中で土の力という壁に阻まれたような気がした


 

 出られないのか・・・



 マッドの後を追いながら独り絶望に陥っていると、どこからか天の助けが頭に直接聞こえてきた


 どうやらマッドには聞こえていないようだった



 「創、あなたはもう私のことを忘れたのですか?」



 白と黒に染まった積み木をくれたリンネの声だ。




 一日休んでしまいました。申し訳ないです。

 小説を書いているときに音楽を聴くのですが、同じ曲を聞いてしまいます。この物語のイメージにピッタリなのですが、今では聞きすぎてこの音楽じゃないと小説が書けないようになってしまいました。

 たまには違う曲を聞きたいなと思います。

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