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治癒力

作者: ナダ

生まれたばかりの未熟な命は守られる

保護されて生きる

人も動物も親は子を守り育てる


小さな弱きもの

皆最初は同じ

与えられて成長し、年月を経て大人になる


その過程で充分に育たないこともある

しかしある一定の時が過ぎれば、親も年老いて自立せざるを得なくなる


心と身体の成長度合いに差はあれど、成人として位置づけられる

ひとりで生きていかなければならない


年だけ取って、体だけ大人

大概そんなもんだ

私だってそうだった

権利だけは主張して義務は放棄

いっぱしの口はきくが、責任感なんてない


心は未だ幼少期のまま

甘えん坊の泣き虫

愛されて褒められたくて

ひとりでは何もできない


傷つきたくなくて

プライドで自分を守ってばかり

何も知らなくて

情報に踊らされてブレまくり


生きていれば、転ぶのは当たり前

傷の一つや二つ皆抱えている

痛みを感じて生きている


傷を舐めあい

痛い痛いと泣き続け

誰かに依存して慰めて欲しがったり

それでは傷は治らない


人が強くなる時

それは、自分が守る側になった時

何かを守りたいと願った時に力が湧いてくる


大切なもの

譲れない思い

かけがえのない人

それらに出会い、自らを盾としてでも守りたいと歯を食い縛る


自分の能力を知り、限界を感じる

それでも限界を越えて、自らを省みず立ち上がる

初めて強くなりたいと思う


自分が傷つくことを恐れていては、守りたいものを守れない

過去のかすり傷など気にならなくなる

昔の小さな痛みはもう克服されている

自然と治癒している


命がけで闘う思いに本能が治癒力を活性化させる

強くなる

心も身体も成長し続ける

愛を与える

愛を与えたい

痛くないわけではない

愛を放出すれば、不思議と治癒力は備わる



立派に成長した大人になり、守るべきものを守り、やがて年をとった自分になる

心も体も無理が利かなくなり休息する

ふと古傷が痛む

人生に影響を及ぼすほどの大きな痛手を追った自らの半生を振り返る


自分を癒す

自分を愛する

大切なものを、人を守ったように、自分を守る

傷の治し方は知っているはず

誰かに向けた思いのように

自分をいたわり、自分のために強くなる


心も体も傷だらけ

生きてきた証

志半ばで倒れていった仲間たちを胸に

傷を治そう

愛を放出すれば治癒する


愛を与えてできた傷は、光に変えられる

誰かを治癒した力は、自分を治癒する力になる

愛を与えれば与えるほど

自分への愛になる


あなたが誰かを愛し傷ついても

その愛は自分に還り

その傷は治癒して光になる


何度でもよみがえる

私には愛という治癒力がある

自分を癒し人を癒し

人を愛して自分を愛する


魂は輝き続ける

より大きな愛を放出して

皆を癒す

そのために生まれてきた

私は治癒者(ヒーラー)




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