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60.予選突破する!?

 予選開始から3時間が経過した。

 現段階では既に、9チームが予選を突破している。本戦へ進める枠は、16チームのみなので急ぎたい所である。


「後……後5枚だ!」


 アルカは、メニューから集めたCカードの枚数を見ると、そう言った。

 後5枚だが、フィールドにあるCカードは既に狩りつくされている。全では無いが。

 ともかく、プレイヤー同士の賭けバトルが至る所で行われている所を見ると、ほとんどフィールドには残って無いと言っても過言では無いだろう。

 ちなみに、今アルカと極とキメラは別行動をしている。アルカは上空からCカードを探し、極とキメラは地上である。


「あの~」


 極がCカードを探しに、森を駆け回っている所、1人の少女に話しかけられた。手には1枚のタロットカードを持っている。格好も占い師のような装備をしている。


「Cカードを賭けて戦いませんか?」

「なぬっ!?」


 いきなりの事と同時に、勝手に賭けても良いのかどうかも分からなかった。

 だが、これはチャンスでもある。


「何枚賭けるでござるか?」

「5枚~。私のチーム、後5枚で予選突破なの~」

「おお! 同じでござるな! では、早速バトルでござる!」


 極と占い師は、バトルフィールドを展開する。


「お主、名は?」

「【シオリ】です~。宜しく~」

「拙者の名は、キワミ!! いざ尋常に勝負!!」


 極は、自信があった。なぜならば、極のユニーク職業である【陰陽師】は進化を遂げ、【カードゲーマー】となっていた。これは、運営であるサヤカが属していた職業と同じである。陰陽師との大きな違いは、札を使用してスキルを使用していたものが、カードを用いてスキルを使用する事となったという点。デッキケースから取り出し、カードを手に持たなくともスキルが発動出来る点である。頭の中で念じると、目の前にカードが現れスキルが発動するのだ。

 そして、秘策はこれだけでは無いのだ。極は心の中でニヤついていた。


「【フレイム】~」


 シオリは杖を取り出し、そこから火を放った。


「さて、使わせて貰うでござるよ! 【アクアフロッピー】!!」


 極はとあるアイテムを選択すると、極の手には青色のフロッピーディスクが現れた。それを自らの体に差し込むと、体に吸収された。

 極の瞳が青色に変わると、シオリ目掛けて突っ込む。

 フレイムは割と広範囲の炎属性魔法なので、全てかわすのは困難だ。

 おまけに、極のステータスは、特殊防御が低い。特殊攻撃である【フレイム】を食らうのは、良いとは言えない……が。


「今の拙者には、通じないでござる!!」


 全く通じていないという訳では無いが、ダメージ量が少ない。


「あらあら? 何で~? 私のスキル【属性占い】だと貴方の属性は無属性と出た筈なのに~」

「では、もう一度そのスキルを使ってみるでござるな!」


 極は腹パンをしながらそう言った。


「くっ……! えっ!? 何で水属性になってるの~?」


 その答えは1つ。【アクアフロッピー】という名のアイテムを使用した影響である。

 自身を1分間任意の属性に変更するアイテムである。アクアフロッピーは水属性となるアイテムだが、例えばフレイムフロッピーを使用すれば炎属性にもなれる。

 だが、このアイテムはハッキリ言ってハズレアイテム扱いされている。戦闘中に属性を変更出来るメリットがあるので仕方が無いのだが、何とこの属性フロッピーアイテムを使用すると、MPが0になり、1時間はMPの回復が不可となるのだ。その点、極の【カードゲーマー】は、進化前の【陰陽師】を除くと唯一のMPを持たないユニーク職業である。つまり、デメリットがデメリットになっていないのである。運営もこんなハズレアイテムの事など完全に忘れていただろうが、もう遅い。次のアプデまではこの仕様のままだろう。

 ちなみにこのアイテムは、無駄に入手&作成難易度が高いので、知名度も低い。よってシオリは知らなかった。


「接近戦は苦手なの~。近付かないで~」

「すまぬでござるな。これもいくさでござる!!」


 極は、シオリを十字に切ると、飛び蹴りを放つ。


「きゃ~」


 シオリは、吹っ飛び岩へ激突する。ぐったりとしており、勿論その隙を極は逃さない。


「終わりでござる!! 【流星群りゅうせいぐん】!!」


 極は、スキル【流星群】を発動させる。

 極の刀が光ると、大ジャンプをし、シオリに向けて振りかぶる。すると、シオリに流星群が襲い掛かる!!


「オーバーキルよ~」


 全ての流星がシオリを狙い、多段ヒットする。

 ゴリゴリとHPが削られ0となる。極の勝利が確定した。

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