表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/325

3:活発系銀髪ロリポニテ美少女

 ブックマーク、評価ありがとうございます!

 ログアウトをするとヘッドギアを脱ぎ、椅子に座り、パソコンを開く。

 通話も出来るチャットソフト、【ランド】でキワミに文章を送る。


アルカ「極、今暇?」


 10秒くらい経つと返信が返ってきた。


極「ア、アルカ殿! 事件でござるよ!」

アルカ「どうした?」

極「GWOの割と序盤の森で化物が出没したもようw」

アルカ「化物?」

極「人気配信者……配信者と言ってもヴァーチャルな配信者な訳だが、その化物にボコられたらしいw」

アルカ「俺配信者あんまり詳しくないけどそんなにやばいのか?」

極「その娘達はアイドル的存在でござるからな。ファンがお怒りでござるよ」


「ん?」


 化物、森……そして娘達……アルカはもしやと思い、極に尋ねてみた。


アルカ「もしかしてその化物ってドラゴンだった?」

極「ドラゴンはドラゴンだが、翼に目ん玉あって割とグロかったでござるよw」


「それ俺だ」


アルカ「それ俺かもしれない」

極「ちょっwマジでござるか? GWOは美少女アバターになるのがお決まりでござるよ?」

アルカ「マジだよ。全然美少女じゃない。でもステータス見る限りは♀だった」

極「ドラゴンの中では美少女なのかもしれないでござるな。というか実は拙者まだプレイしてないのでござるよ」

アルカ「えっ? そうなの?」

極「あいっ!」

アルカ「じゃあ、俺のフレンドコード教えるからゲーム内で連絡取ろうぜ。俺一人じゃモンスターだと誤解されてしまう」


 カケルはフレンドコードを打ち込むと、極にそれを送信する。

 そして30分程休憩した後に再びGWOへとログインする。


「相変わらず可愛く無いぜ」


 湖に映った姿を見てそう漏らしたのであった。


「だが、悪くない」


 そう感想を述べていると極から連絡が来た。

 連絡に応答すると、空中にディスプレイが開き、そこには銀髪ロリの美少女が映し出された。


「も、もしかして極?」

「そうでござるよ! 惚れたでござるか?」


 目力の強いキリッとした瞳にポニーテールにした髪型が印象的であった。

 活発系ロリと言った所であろうか。


「声も可愛いな」

「てっ照れるでござるよ! なんつって!」


 失礼だが、アルカにとって、極の容姿イメージは正直あまり良い物では無かった。

 メタボで髭も剃っていない40代くらいのニートのおっさんを想像していた。

 なので、今のロリボイスロリ美少女な極は違和感が半端無かった。

 まぁ、これはアバターなので実際はアルカの想像通りなのかもしれないが……。


(このゲームが人気な理由が何となく分かった気がするぜ)


「で、アルカ殿は……かっこ良いでござるな!」

「さっきグロいって言ってただろ!」

「グロかっこいいって奴でござるよ!」


 アルカは素直に誉め言葉と受け取る事にした。


「で、極は今どこに居るんだ?」

「はじまりの街でござるよ。さっきチュートリアルを受けてモンスターを倒して来た所でござるよ」

「え? 俺はいきなり森に捨てられたんだけど……」

「捨てられたとは面白い表現をするでござるな!」

「いやだって、捨てられてるでしょこれは。というか何か俺だけ他のプレイヤーと扱い違くない?」

「まぁまぁ、気にするな。オンリーワンは大事でござるよ?」


 極はウインクをアルカに向ける。


「……で。何か良い方法は無い?」

「え?」

「俺がモンスターだと間違われない方法だよ!」

「か、簡単でござるよ! キシシ」


 変な笑いをすると人差し指を立て、アイデアを出す。


「拙者のテイムモンスターって事にするでござるよ! それで無害さを証明した後にプレイヤーと明かせば宜しい」

「そんなに上手くいくかねぇ」

「とりあえずやってみるでござる。……それか美少女化するかでござるな」

「美少女化……?」

「あ、あれでござるよ……色々あって人外が美少女に変身出来るようになるあれでござる」

「変身か……」


 アルカは自らの翼を広げ閉じた瞳を見る。


(瞳の数は全部で8つ、第一の瞳はプレイヤーを装備する効果を持っていたけど、もしかしたら人間化出来る能力もあるかもしれないな)


 アルカは翼を折り畳み、ディスプレイに映った極を見る。


「とりあえず、会おうぜ」

「オ、オウフ! で、ではメニュー画面から、フレンドに居場所を知らせる、を選ぶでござる」


 アルカはメニュー画面を開き、それらしきものを探す。

 確かにあったので、極に居場所を知らせるを押した。


「近くでござるな。今行くでござるよ」


 通話が終了すると、ディスプレイは閉じた。


「さて、どうするかな」


 とりあえず極が来るまで暇なので、その辺に生えてるキノコを食べる事にした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ