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231.闇のダンジョン攻略【前編】

 極達が光のダンジョンを攻略中、アルカ達は何をしていたかというと。


「ここが闇のダンジョンの入り口か。って何かこの先薄暗くくないか?」

「闇のダンジョンっていうくらいだからね。きっと闇の精霊も暗いのが好みなのだろう」


 闇のダンジョンの目の前まで来ていた。

 他のダンジョン前とは違った様子であり、複数のプレイヤーが集まっている。


「あれ? 皆挑戦しないのか?」

「挑戦する条件が厳しいのかもしれませんよ?」

「なるほど。ちょっと聞いてみるか」


 アルカはプレイヤーの1人になぜここで複数のプレイヤーが集まっているのかを聞いてみた。


「ここに集まっている理由ですか?」

「はい。実は俺達攻略情報あまり見ないでクリアしたい派でして。やんわりと教えて頂ければと」

「そういう事でしたか。実はこの闇のダンジョンは今までのダンジョンと少し違うんですよ」


 他の属性ダンジョンは初回クリア前はクランメンバーを除き、は他のプレイヤーとは名称は同じダンジョンであって、別ダンジョン扱いされる。

 これは他の野良プレイヤーとダンジョン内で会わないようにする為だ。

 だが、この闇のダンジョンは違うようであった。


「デスゲーム……!?」

「そうです。闇の精霊はかなり性格がねじ曲がっている設定でしてね。人間達が殺し合う所を見たい嫌な奴みたいです」

「なるほど。ありがとうございます」


 どうやら10人集まらないと入る事ができないようだ。


「キメラちゃん、カノンちゃん。そういう事らしいから後1人待ちになるな」


 10人単位でプレイヤー達が闇のダンジョン内へと消えていく。

 アルカ達のグループは後1人待ちだ。


「後1人はどんな人何だろうな」


 と話していると。


「俺だ!」


 走って来る黒髪ロングのプレイヤーが1人。

 運営の1人、マナカだ。


「運営さん!?」

「そうだ。ここではプレイヤーネームであるマナカと呼んでくれ」


 周りがざわつく。


「運営だと!?」

「サプライズか!!」

「こいつは強敵だ!」

「いや待て、レベルが23だぞ」


 マナカのレベルは23レベルだ。

 野良パーティに頼り、第2層まで来たようだ。


「安心してくれ。私はあくまで一般プレイヤーとしてここに来ている」

「運営さん……いやマナカさん、宜しくお願いします」


 アルカとキメラは頭を下げた。


「とりあえずこれで俺達のグループも10人だ」


 次の瞬間、アルカと周囲の10人が闇のダンジョン内部に転送された。


「ここが闇のダンジョンですか……」

「実際に入ってみるとかなりの暗さだな」


 広場には10名のプレイヤーが集められている。

 そして、空中の空間が歪むと、そこから闇の精霊が現れた。


「ヒッヒッヒ、お前達には今から殺し合って貰う!」


 闇の精霊は顔を歪ませて笑みを作った。


「殺し何て良い訳ないだろ! さっさと宝玉を渡せ!」


 アルカは闇の精霊に拳を向けた。

 そこでキメラは顔を赤らめながらアルカを止める。


「ちょっ! 恥ずかしいから辞めてくださいよ!」


 周囲のプレイヤーは闇の精霊の煽りをロクに聞かずに他のプレイヤーを分析している。

 アルカだけが闇の精霊に対し、敵意を向けていた。


「ヒッヒッヒ! 私はな! 人間共が争うのが見たいんだよ!!」

「へっ! そうかよ!! だったら今この場でお前を倒す!!」


 キメラはスキルの使用を試みるアルカを止める。


「ここでMPを消費するのは得策じゃないと思います! というか、きっとこれイベント会話みたいなものですからおそらく効きませんよ」

「そ、そうか。分かった。あくまでゲームだからな」


 闇の精霊が丁寧にルールを説明してくれた。


 簡単に言うと、森のフィールド内で最後の1人になるまで戦うというシンプルなルールであった。


「私達が有利ですね」


 3人参加しているアルカ達は有利である。

 3人の内、誰か1人が生き残れば良いからだ。


 闇の精霊の説明が終了すると、専用の森のフィールドの各地へと転送された。


 カウントダウンが表示され、0となるとデスゲームがスタートした。


「さて、俺はどうするかね」


 アルカの体は大きいので、目立つ。


「隠れていてもバレるのは時間の問題だ。となると」


 アルカは飛翔し、森を見下ろした。


「こっちから攻撃を仕掛け、一気に倒すのがいいかもなっ! ここなら丁度いい、新スキルを試すか」


 アルカは右腕を挙げる。


「はあああああああああああああああああああああああ!!」


 そして、右腕にパワーを集中させる。


 紫色のエネルギーがアルカの右腕に集まる。


「このスキルは隙が大きい上、MP消費も多い。けど、その代わり広範囲を攻撃できる優秀なスキルだ。正に今この時の為に覚えたようなスキルだな」


 アルカは右腕を勢いよく振り下ろすと、叫ぶ。


「【ダークマター】!!」


 おそらく本来の意味でのダークマターとは違うのだろう


 アルカの振り下ろした紫色のエネルギー弾が分裂し、地上へと降り注いだ。


 当たった個所でそれらは拡大し、ヒットした個所を消滅させていく。


 即死攻撃ではないので、プレイヤーは一瞬で消滅する事はないものの、多段ヒットし次々と消えていった。


「何だこれはあああああああああああああああああ」

「な、何ですかこれ!? くっ! アルカさん、会長!! 後は頼みましたよ!!」


 2人のプレイヤーが消滅した。


「この攻撃……もしや闇の精霊か!?」

「いや違う! あれを見ろ!」


 交戦しているプレイヤー2人が飛んでいるアルカを指差す。


「あいつだ!! あのドラゴンが俺達を攻撃してるんだ!!」

「プレイヤーだったのか」

「あいつを知らないのか!? とにかく! あいつを先に倒すぞ!!」


 1人がスキルで飛翔するが。


「ふんっ!」


 アルカが【ヴェノムブレイカー】で地面へと叩き付け、残りHPも少ないそのプレイヤーは消滅した。


「何て火力だ! そもそもさっきのスキルを食らってHPが減ってたんだから回復してから行けば良かったのに……。俺は回復しよっと」


 ストレージからアイテムを取り出そうとした時であった。


 バンバンッ!


「!?」


 残り少ないHPが削られ、消滅した。


「隙を見せたな」


 マナカがリボルバー式の拳銃を撃ち込んだようだ。

 マナカはそれをクルクルと回転させる。


「俺のレベルじゃまともにダメージが通らないからな。こうでもしないと生き残れない」


 最も、今の自分では最後まで生き残れるとは思ってはいないのだが、やれる所まではやりたいと考えているのであった。


 現在の生き残り:6名。

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