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223.空気だった属性システム

ブックマーク&評価ありがとうございます。

 キメラの予想は当たっていた。

 更新されたストーリーの進行状況を確認すると、それが確認できた。


「キメラちゃんの言う通りだな」


 全部で7つのダンジョンを攻略し、宝玉を集めなくては、龍族の拠点へ入る事はできないらしい。

 宝玉を集める方法はシンプル。

 今攻略した「無のダンジョン」と同じように、各属性のダンジョンで試練を受け、試練達成をすれば宝玉を得る事ができる。


「そういえば、このゲームって一応属性あるんだったな。何かあんまり気にした事無かったな」

「そうですね……。これは掲示板でもたまに触れられているのですが、正直あまり重要じゃなかったんですよ」


 このゲームには属性が存在する。

 だが、敵は基本的に無属性であったり、対人戦では有利属性も無いが、不利属性も無い無属性が最強という結論となっていた。


 無属性以外の自分と同じ属性スキルを使用すれば、威力が1.1倍になるが、弱点も増えてしまう。


 おまけにアバターを取得した時点で属性が付与されていなかった場合、属性を付与するのは非常に面倒な為、あえて属性を付けるメリットがあまり無かった。


「なので、ここで属性が前面に出てきたのは意外です」

「仕様変更とかあるのかもしれないな」

「そうですね。まだアップデートしてからそこまで時間が経っていないので情報が少ないので考察班待ちですね」

「運営からのお知らせであってもいいのにな」

「致命的なバグ等はすぐにお知らせされますが、このゲームはあえてすぐに情報を出さない事も多いんです」


 パソコンやスマホを持たない小学生が学校で、ゲームの攻略情報を交換するような楽しみを味わって欲しいという思いがあるようだ。


「ですが、重要な情報は提示されます。例えば風属性が消えたとか」

「えっ!? 消えたの!?」

「あれ? アルカさんはお知らせ見てないんですか?」

「見逃してたかも。でも、属性が消えるとか炎上騒ぎになってもおかしくないんじゃないのか?」

「それほど属性要素が空気だったんですよ。ちなみに今まで風属性扱いだったものは無属性になるようです」

「スキルが消える訳じゃないんだな」

「はい……っとそうだ! 皆さん!」


 キメラが何かを思い付いたようだ。


「この際ですから属性について復習しましょう! おそらく、他の属性ダンジョンを攻略する際に必要な情報かと思います!」


 というキメラの提案で属性の相性等がまとめられた。

 空気過ぎて、正確に知らないクランメンバーがほとんどであった。

 極は以前、デメリット無しで一時的に属性を変更するすべを持っていたので、知っていたようだが。


☆属性相性☆


属性名:炎属性

有利:土

不利:水


属性名:水属性

有利:炎属性

不利:電気


属性名:電気

有利:水

不利:土


属性名:土属性

有利:電気属性

不利;炎属性


属性名:闇属性

有利:無し

不利:光属性


属性名:光属性

有利:闇属性

不利:無属性、闇属性以外の全ての属性


※有利属性には2倍ダメージを与えられ、不利属性の場合は2倍のダメージを受ける。








「こんな感じですね。そういえば皆さんは何属性ですか? 私は変身前は無属性で【マジカルチェンジ】を使用すると、通常だと光属性になります!」

「俺闇属性」


 他のメンバーは全員無属性のようだ。

 そもそも属性が初めから付与されているプレイヤーが少ないのだから、そこまで珍しくないのかもしれない。

 ちなみに光属性と闇属性のアバターはネタ属性として親しまれており、中々野良パーティには入れて貰えない。


「何か闇属性のアバターって不利じゃないか?」

「そうなんですよね。闇属性スキル専用スキルが配布されるんじゃないかとも言われていましたが、そういう事もありませんし……真相は闇属性だけに闇の中です。ちなみに光属性も負けていませんよ! 闇属性のプレイヤーとか滅多にいませんし、ほぼ全ての属性が弱点になりますからね!」


 と、いった感じで属性に関しては割とテキトウに設定されている感があった。


「では、キメラ君。これから私達は属性ダンジョンに挑むわけだけど、誰がどのダンジョンに行くのかは決めたのかな?」

「いえ……というか全員で挑んで確実に勝ちに行くべきでは?」

「確かに一方的にボコるのもいいかもしれないけど、こうやって集まれる時間は限られている。それに試練と言っても内容がどんなものなのかは分からない。力押しでどうにかなるとも限らない。ネタバレを見てしまえばそれも分かるのかもしれないけど……それはしたくないんでしょ?」

「はい! 折角ですので自力で攻略したいです!」

「で、あれば2チームくらいに分けてもいいと思うんだけど。どうかな?」


 カノンはアルカをチラリと見た。


「そうだな。確かに時間は限られている。全員でダンジョンを回っていてはかなりの時間が掛かってしまうかもしれない。それに……俺以外の皆はプレイヤースキルが高く、俺はアバターの能力が高い。チーム分けしても何とかクリアできそうな気がするな。他の皆が良ければそれで行こうと思う」


 特に反対する者は居なかった。

 互いが互いの強さを信じているからだ。

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