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222.クランメンバー全員でボスと戦う

「巨大化しただと!?」


 まるでVクライシスのレイドバトルを思い出すかのような光景であった。


「どうやら、あれを倒さなくちゃ駄目みたいですね! 頑張りましょう!」


 キメラは天に向かって拳をかかげた。


「そういう事か……。いいぜ! その試練、受けて立つぜ!」


 アルカがムークに向かって叫ぶと、試練が始まったようでムークの拳がクローを襲う。


「はあっ!!」


 対するクローは拳に対してスキル【ブラックスピア】をぶつける。

 すると、拳が押し返される。


「変身!」


 キメラは【マジカルチェンジ】で魔法少女形態へと変身する。


「出し惜しみは無しです! 【ネクストチェンジ】!!」


 パーティ対抗トーナメントの決勝で使用したスキル【ネクストチェンジ】を発動させる。

 更に上の段階に変身するキメラのとっておきの1つである。


 キメラに虹色の光が降り注ぎ、やがてそれらがキメラの身体に吸い寄せられ、キメラをドーム状に虹の光が包み込むと、やがてそれが解放される。


 先程のいかにもな魔法少女の姿から一変、体の至る所に白銀のアーマーが装備され、周囲には虹色の☆が空中を舞っている。


「変身完了です!! ドンドン攻撃していきますよ!!」


 キメラは右手をL時にし、鉄砲を撃つようなポーズをする。


「【スターブラスト】!!」


 光り輝く星が弾丸のようにキメラの右手から発射された。

 そして、その後、左手も使用し連続で攻撃を放つ。


「キメラちゃん!! 私も援護するよ!!」


 本来戦闘要員ではないミーナが杖を構える。


「飛べ!!」


 ミーナがユニーク武器【キラキラロッド】に内臓されているスキルを使用し、次々と矢を飛ばしていく。

 この武器は仲間にアイテムを飛ばして支援して使用するのが正しい使用方法なのかもしれないが、ミーナの場合は別な活用方法も考えていたようだ。


「ミーナちゃんって何の職業だっけ?」

「錬金術師です!」


 アルカは驚き、つい聞いてしまった。


(ま、まるで【ガンナー】のようだ……)


 本来であれば【ガンナー】系の職業でないと、弓は装備できない。

 つまりは矢が発射できない。

 だというのにこの錬金術師は杖のスキルを利用し、弓使いのように矢を発射している。

 おまけに命中精度も中々のようだ。


「拙者も行くでござる!」


 極は流星刀シューティングスターブレイドを抜く。

 そして、身体を回転させながら肉をえぐり取るようにムークを斬りつけようとする。


「【ダイヤモンドブレイク】」

「なっ!?」


 ムークから巨大なダイヤモンドが発射された。

 極の刀とぶつかり、刀が折れ、そのままダイヤモンドに押しつぶされる。

 耐久面が弱いという事もあり、極のHPは残りわずかだが、すぐにミーナから回復アイテムが飛んできた。


「ありがとうでござる!」

「気にしないでください☆」


 ミーナはウインクをすると、再び攻撃に戻る。


「ふぅ……皆頑張っているね。私もやるか、いけっ! サイバーレックス!」


 3メートル程の怪獣型ロボを召喚する。

 以前は乗り込んでいたが、今回は違う。

 手元には画面付きのラジコンが付いており、それで操作をするようだ。


「サイバーレックス! 【サンダーレイン】!!」


 サイバーレックスは大ジャンプをすると、雷の雨を降らせる。

 味方にも当たりそうになるが、皆器用そうに避ける。


「そのまま最大パワーで【サンダーインパクト】!!」


 電気の光線がサイバーレックスの口から発射された。


「よし、大分HPが削れてきたな! もう少しだ! それにしても、第2層最初のダンジョンだけあってあまり激しい攻撃はして来ないようだな!」


 アルカが言った。

 その時である。


「【スーパーダイヤモンドボム】」

「何っ!?」


 巨大なダイヤモンドが出現した。

 そして爆発するが、その瞬間。


「【スキルイーター】!!」


 自らのHPを半分にし、攻撃系スキルを吸収するスキルを発動させた。


「危なかったぜ」


 だが、ムークの追撃は終わらない。


「【パーフェクトダイヤダイナマイト】」


 小型のダイヤモンドが降り注ぎ、ヒットする度に爆発する。

 威力は低いが、収まらない。

 どうやら天候操作系スキル扱いのようだ。


「皆! 食らい続けたら不味い! 一気に行くぜ!!」


 アルカがそう言うまでも無く、皆は攻撃を再開した。

 そして、少し経ち。


「トドメだ!」


 アルカの右手から爆風がムークへと飛んでいった。

 【スキルイーター】には吸収したスキルを1つまでストックし、使用できる効果が備わっている。

 先程吸収した攻撃を放ったのだ。


「ノーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!」


 ムークのHPは0となった。

 ムークの体は元の大きさへと戻る。


「君達、凄く強いんだね。私の負けだよ」


 消滅はしなかった。

 そういうイベントなのだろう。


「試練達成おめでとう! これをどうぞ」


 ムークはアイテムを差し出して来た。


「【ダイヤモンド】……?」

「試練を達成した証だよ。じゃあ、入り口まで戻すね。これからも頑張ってね」


 そう言うと、アルカ達を光が包み込む。

 そして気が付くと、ダンジョンの入り口まで戻っていた。


「やりましたね!」

「ああ! って、このダイヤモンドは何だ?」

「えーと、私もネタバレを見ないようにしているのですが、おそらくストーリーを進める為のキーアイテムかと思います」

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