17:美少女コンテスト とは
アルカは、第2層へと足を踏み入れる。その先には、第2層の拠点となる街があった。
街の大きな特徴は第1層と似た感じだが、建物が第1層より立派に見えた。
アルカは、クリスタルブレードの装備を解除すると、メニュー画面からメッセージを開く。
「そういえば、今日は美少女コンテストの内容が発表される日だったな」
メッセージが届いて居た。1つは第2層、到達おめでとうございますというもの、そしてもう1つは、美少女コンテストのイベント内容についてであった。ボス戦の事ばかり考えていたようで、今の今まですっかり忘れていたようだ。
アルカは、美少女コンテストの内容を確認する。
「極の言っていた通りだな」
美少女コンテストの内容は、参加者が同士で互いの命を奪い合い、その倒したプレイヤーの数が多い順番で5名がコンテストステージへ進めるといった内容であった。
コンテストステージでは、アピールをする事が出来、そのアピールが終了した時点で最も美少女だと思うプレイヤーに大勢のプレイヤーが票を入れる事となる。
つまり、多くのプレイヤーを倒さなくてはそもそもコンテストステージにも進む事が出来ないという事である。
「俺不利じゃん……?」
アルカの外見だと、どうしても目立ってしまう。となれば、多くのプレイヤーが一斉にアルカを殺しに来る可能性が高い。1対多だとどうしても数の暴力で負けてしまう。
アルカは、何か良い策は無いかと考える。
「キツイな……大体俺のスキルって……ん?」
アルカは拳で手の平をポンとする。何かを思いついたようだ。
「そうか! これなら……これなら行ける!!」
アルカはニヤニヤすると、とりあえずログアウトしようとした。
「ア、アルカ殿……!!」
ログアウトしようとした途端、極が何故か第2層の街へとやって来た。
「急用があったんじゃ無かったのか?」
「だ、大丈夫だ! 問題無い!」
「そうか、それなら良かったんだが……ってソロで倒したのか? 俺みたいに特殊な訳でも無いのにやるなぁ!」
今までに何回もエアーゴブリンに殺されているのを知っていたが、アルカは素直に極を祝った。
「1人じゃないでござるよ!」
「?」
後ろからゆっくりと歩いてくる人影が居た。
二人だ、二人の少女が居た。
「こちらが! アース殿とウインド殿でござるよ!」
「おお! 宜しくな! 確か有名人だったよな!」
「その通り、エレメンタルシスターズの三女と四女でござるよ! しかも! 配信してたみたいでござる! これで拙者も有名人になれるでござる!!」
エレメンタルシスターズは、今までにも、様々なプレイヤーとタッグを組んで配信を行っている。極が特別な存在という事では無い。故に、有名人になれるかどうかは怪しい。
「俺の名は、アースだ。って俺達の配信見てくれてないのか?」
オレンジ色の髪に、大きな盾を持った少女は、アルカに問う。
「ごめん。俺最近の流行に乏しくて……」
「今度是非見てくれよな! 今この瞬間も配信されてるからな!」
「マジで!?」
「ああ! たまにお前の話題が出ると、コメント欄も盛り上がるから、今までのアーカイブも是非見てくれ!」
アルカは、フレイムとミサキを倒した事で有名であった。
(フランクな人だな~……まっ、そういうキャラなのかもしれないけど。それにしても、もう一人は凄い静かな印象を受けるな。アバターの年齢は、小4くらいなのに)
「……風」
「風?」
「……この街の風も、悪くない」
「ああ! まるで現実世界みたいだな。宜しくな」
どうやら不思議キャラみたいだ。
(キャラを演じるってのも大変なんだな)
ウインドは、黄緑色のセミロングヘアをツーサイドアップにし、黄色いリボンで縛っている。
「風が言っている。次のイベントは、大きな風が巻き起こると」
「おっ! 来た来た! ウインドの予言だぜ!」
ウインドの発言にアースが反応した。
「予言?」
「予言ってか占いだな! ウインドは占いが得意何だぜ!」
「成程」
ウインドは、アルカに手招きをする。
「どうしたんだ?」
ジト目で手招きを続けるので、ウインドの元へと行く。
「頭下げて、届かない」
「ん? 一発ぶち込まれるのか?」
「違う」
アルカは頭を下げる。すると、ウインドが右手をポンと、アルカの頭上に乗せた。
「……期待してるぞ、少年」
「へっ?」
「ふふふ……」
何が面白いのか分からないが、1人でクスクスとウインドは笑った。
「頑張れって事だよ! 俺達も美少女コンテストに参加するからな! コンテストステージに立てるように、お互い頑張ろうぜ!」
「!! ……ああ!! そうだな!!」
ライバル宣言を受け、アルカは勝ちに行こうと決心した。
「あ、あの……拙者を忘れないでくれでござる!」
「忘れてねぇよ。安心しろ!」




