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101.コラボイベントでポイントを稼ぐ

「そうでござるな~。複数のクランに入れればいいのでござるが、ゲーム性的にもそうはいかなそうでござるな」

「そうだな。それはそうと、クランホームを買いに行くぞ。折角お金が沢山あるんだ。金額の大小を気にせずに買うぞ」


 クランホーム屋に極を連れて向かった。

 店員からカタログを借り、極と一緒に見る為に近くのテーブルで広げる。


「洋風から和風まで色々あるな。極はやっぱり和風がいいか?」

「確かに和風も捨てがたいでござるが、この洋風のお城も良いでござるな」

「高っ! 買えない程でも無いけど」

「アルカ殿が決めれば良いと思うでござるよ。全員が納得できるものなんて早々無いでござるし、何より後々カスタマイズもできるみたいでござるからな」


 ゲームと言う事もあり、現実のリフォームとは比べ物にならない程カスタマイズ性が豊富である。

 クランホームを追加する。まるっきり別物に改造。1部屋だけ和風にする。といった事も可能である。当然金銭を支払う必要はあるが。


「俺はこれかな?」

「ほぅ……」


 アルカが指を指したのは学校のようなクランホームであった。


「馴染み深いでござるな」

「ぶっちゃけ、俺がこれにしたい」


 ゲーム内に居る間は童心に帰りたいと考えているので、学校を選択したのだ。


「おまけに高いものだと、初期から地下室とか付いているでござるな」


 地下室はかなり広く、戦闘を楽しむ事も可能な他、秘密基地気分も味わえる。


「地下室はいいな。ここで作戦会議とかしたら雰囲気出そう」

「じゃあこれにするでござるか。お金はどっちが出すでござるか?」

「俺が出すぜ!」


 アルカのアバターの性質上、自分にあった装備が無いので、金銭の使い道も限られてくる。

 であれば、自分が出せる所は出そうという考えのようだ。


「何か悪いでござるな。本当にいいでござるか?」

「このゲーム内で俺がお金を使える個所も限られてるし、いつも皆に色々と助けられてるからな。むしろ俺に出させてくれ」


 そう言うと、アルカはカウンターへ向かい、クランホームを購入した。



 クランホームを購入した後二人は、今開催されているイベントについて話し合っていた。


「モンガルコラボ開催中ですと!!??」

「知らなかったのか?」

「拙者、最近あんまりこっちのネットに接続してないでござるからな」

「? こっちのって?」

「色々事情があるのでござるよ……ってモンガルコラボあるならば行かなくてはでござる!! サンドシャークを仲間にするでござる」

「サンドシャークはいるけど、仲間にするならテイマーじゃないと無理だぞ?」

「なぬっ!? じゃあ転職するでござる!!」

「確か転職チケットが無いと出来ないって聞いた気がする。おまけにそれって限定配布だとか何とかで店で買ったり出来ないとか何とか」

「ぬぅぉ……」

「でもコラボ装備、武器、アイテムとかあるみたいだし、行ってみるのもいいんじゃないか?」


 極は少しがっかりしながらも、立ち上がる。

 限定の物と交換できるのも勿論嬉しいのだが、やはり本体をテイム出来ないとなるとがっかり感は残った。

 が。


「おお! 本当にコラボしてるでござるよ!! うひゃー!! サンドシャーク!! サンドシャークだ!! パーティ対抗トーナメントぶりでござるな!!」


 イベントエリアに行き、生のガールズを見るとかなり興奮していた。


(嬉しそうだなぁ)


 ガールズ達と触れ合っている極を見て、遠くからアルカは微笑んだ。


「アルカ殿! ポイントを稼ぐでござるよ!」

「ああ、その為には倒さなくちゃな」

「ええ!? かわいそうでござるよ!」


 とは言っても、今回のイベントはガールズ達を倒さなくてはポイントを得られないようになっている。


「pvpではプレイヤー相手でも容赦ないのにな」

「いや、何というか。やっぱり自分の好きな物をぶった切るのも気が引けるでござる」

「仕方が無いな」


 アルカはサンドシャークを攻撃する。

 初心者でも倒せるように、敵として出ているものはあまり高レベルに設定されていない。その為、アルカの攻撃力であれば倒す事は容易であった。


「サンドシャークゥ……」

「代わりにポイント集めて来るからそこで待ってな!」


 極はコクリと頷くと、ガールズにパンをプレゼントして遊び始めた。


「さて……悪く思うなよ!!」


 アルカは、奥のエリアに行くと破壊の限りを尽くした。

 と言っても、ただただ攻撃を続けたのみだが。


 そして1時間後。


「大分ポイントが溜まったぜ」


 アルカは極の元へと向かい、ポイントを全て渡す……事は出来なかったので。


「何が欲しいんだ?」

「何でもいいでござるか?」

「まぁ、ポイントが許す限りな」


 アルカの集めてきたポイントは5300ポイント。

 途中でレアなガールズと出会え、それを討伐した為、一気に高ポイントを獲得する事が出来た。

 レアガールズとの出会いは、モンガルファンのテイマーからはかなり羨ましがられる話だ。


「じゃあこれとこれとこれで! こんだけポイントあってもコンプリート出来ないのでござるな……」

「まぁ、このゲーム作ってる会社も儲けないと運営出来ないだろうしな。課金要素のあるゲームだし仕方が無い」

「課金したいでござる……」

(働こうぜ)


 こうして、選んだ3つの景品を受け取り、極に渡した。


「お礼にこれあげるでござる!」

「何これ?」


 白銀の宝石が付いたネックレスであった。

 その名も見た通り【白銀のネックレス】。高く売れるらしい。


「高く売れるでござるよ!」

「あまりお金に困る事も無いと思うけど受け取っとくよ」


 アルカは折角なのでと、受け取っておいた。

 サイズも人間用なので、これから先もストレージの奥で眠る事であろう。

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