royal battle royal②
みなさん。お久しぶりです。三ヶ月以上間が空いてしまいました。しかし何も書いていなかったわけではありません!
なのでこいつ腕が鈍ってやがるな、みたいなことはないかと思います。
時間を見つけてまた書いていきたいと思います!
今度こそ完結まで!
始まるのは、タッグ戦だ。
未だ魔法を見せていないジュリオンと、炎の魔法を得意とするアレス。
対して未だ魔法を見せていないグレイシーと、氷の魔法を得意とするシンシアだ。
言動とは裏腹に、最初は睨み合いが数十秒続いた。お互いに手の内を見せ合っていない者が一人ずついたからだ。
「どうしたぁ!? 来ないのかぁ!?」
アレスは挑発したが、シンシアは微動だにしない。
「しょうがない。時間もないし私から行くとしましょう」
グレイシーは胸ポケットから魔法陣の描かれた手袋を取り出し、両手にはめた。
「ラン」
グレイシーの手袋に描かれた魔法陣が輝き出し、アレスとジュリオンは警戒する。しかし、これと言って何も起こる様子はない。
「おいおい、拍子抜けだなぁ!! ボアドラゴニア!!」
「ちょっと!」
ジュリオンが止めるも一歩遅い。アレスは龍の形の炎をグレイシーに向けて放った。轟々と燃える炎がグレイシーを燃やそうと近づいて行く。しかしグレイシーはそれを避けるそぶりを見せない。
シンシアは魔法で防ごうとしたが、グレイシーは手でそれを制止した。
グレイシーは炎に向けて手を突き出し、そのまま炎はグレイシーを包み……こまなかった。グレイシーは、炎を【掴んで】いた。
龍の形に燃え盛る炎を掴んでコネコネと丸いボールの形に変形した。そしてそれを……食べた。
むしゃむしゃと。
ゴクリとそれを飲み干すと、一言。
「うん。おいしいです。一級品の魔法ですね」
「ハァァァァァ!? あいつ! 俺の魔法を食いやがった!?」
アレスはそう大声を出して驚いた。他の二人も同じだ。シンシアは表情にこそそれほど出さなかったが驚いた。
「魔法って、食べれるんだ」
シンシアの一言にグレイシーが返事をする。
「ああ、普通は無理ですけれど。私の体はちょいと特別製でして。魔素を体内で魔力に逆変換することができるんですよ。この手袋は魔素を物として掴むためのちょいとした道具といったところです」
「なるほど。でも、これはどうかしら!? ラン!」
ジュリオンは急に二枚の魔法陣を展開した。片方の魔法陣から水が溢れ出し、片方の魔法陣から紫色の粉が吹き出し、水と一体化し、水は紫色に染まった。毒々しい色だ。その紫色に染まった水は一気に溢れ出してグレイシーに向かって放出された。グレイシーはシンシアに呼びかけると、シンシアは魔法で氷の壁を作り出したその水を防いだ。
「あら、惜しい。でも、今のでわかったわ。私の魔法はあなたに通用する。ですわよね?」
ジュリオンの問いに、グレイシーは舌打ちで返した。
「シンシア。あなたはあっちのワカメ女を頼みます。私はあの坊ちゃんを担当しますから」
「わかった」
即座にお互いの相手が決定し、戦いの火蓋は切って落とされた。
「おいおい、坊っちゃんとは舐めた口を聞いてくれるじゃあねぇか」
アレスは額に血管を浮き出させる。
「本当のことを言ったまでよ。お坊ちゃん?」
グレイシーのその言葉にぶちギレたアレスは剣の柄だけの魔法道具を取り出した。アレスが魔力を込めるとすぐさま剣の柄に刻まれた魔法陣が光り出し、柄から炎の刃が析出した。
「魔法を掴めるんだってなぁ。でもこれならどうかなぁ!」
アレスは叫ぶと、グレイシーの方へと疾駆した。グレイシーは拳法のような構えをしてアレスを迎えうつ。
「オラァ!」
アレスは叫びつつ炎の刃をグレイシーに向かって振り下ろした。それをグレイシーは両手で挟んだ。いわゆる白刃どりというものだ
「だから坊ちゃんだって言ったのよ」
グレイシーが余裕そうに言うと、アレスは笑った。
「舐めんな」
アレスは一瞬で炎の刃を柄から切り離した。魔力の供給を一瞬やめたのだ。柄だけがアレスの体の前に進み、アレスはニヤついて再び炎の刃を出現させた。
「バーカ」
「くそッ」
グレイシーは一瞬で後ろに飛んだが、避けきれずに炎の刃はグレイシーの服を切り裂いた。前側が切り裂かれ、白いブラが露わになる。
「ヒュー」
アレスがそう口笛を鳴らすと、グレイシーは「エロガキめ」と悪態をついて破れた服を脱いだ。
「さぁて。あんただけに脱がせるとなれば俺も面目が立たねぇ。しょうがない。合わせるとするかぁ」
アレスはそう言うと上の服を脱いで上半身裸になった。火傷と傷跡が露わになる。
「どういうつもりですか? まさか今からおっぱじめようっていうんじゃないですよね?」
グレイシーが言うと、アレスは「ははっ」と小さく笑った。
「チゲェよ。俺も本気を出そうと思ってな。あんた相手にゃいくら中途半端な魔法を撃っても逆効果ミテェだからな」
アレスは背中に刻まれた刺青を見せた。それは魔法陣のようだった。魔法陣が読めないグレイシーにはどのような魔法かはわからなかったが、これまで見たことのない魔法陣だった。
「加減はできねぇ。恨みっこなしだぜ?」
アレスは「ラン」とつぶやき背中の魔法陣が輝き出した。




