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magi code  作者: ロジカル和菓子
3章 魔道学園、スクオラ編
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学園生活②

 中に入ると、予想はしていたがアイラとルシエラの時とは全く違う反応が帰ってきた。こちらに全く興味のないもの、こちらを睨んでくるもの、珍しいものでも見ているかのような人もいた。


 中でも目についたのは、一番後ろの一番端の席で外を見ながら全くこちらに興味を示さない白銀の少女だった。その髪はサラの銀髪とは違い、一切の色を纏っていない完全な白。その神々しさに思わず目を奪われてしまう。


 一方そんな俺を最前線の席から睨みつけている男もいた。前髪ぱっつんのいかにも真面目、という感じの男だが、目つきは悪かった。それで一心に俺を睨みつけてくる。一体俺が何をしたというんだ。


 同じく最前列で行儀よく座っている三つ編みの女、少女、というには少し年をとっているが、こちらも真面目そうな顔をしている。そして特徴的な丸メガネ。三つ編みメガネとは本当にいつの時代だ。という感じだが。というかそもそもメガネなんてものこちらの世界にもあったんだなと感心する。


 その3人が特に目についた者たちだった。事前情報通り、クラスには何人かは自分と年が変わらないぐらいの人は何人かいるようだった。みんな苦労してそうな顔をしていた。


「それじゃ、自己紹介してくれ。みんな、今日から編入してきた生徒だ。年は近くない者もいるだろうが、仲良くするように」

 ラストールはお約束といった感じのセリフを言うと、俺の背中をポンと押した。自己紹介、頑張れと応援されたような気がした。


 しかし。


「アキヤマと言います。Sクラスに配属されました。よろしくお願いします」


 ここには潜入に来ただけだから、仲良くする必要もないだろうと思い、本当に簡単に自己紹介を終える。すると、何が気に食わなかったのか、前に座る前髪ぱっつんの男はより一層鋭い目で睨んで来た。一体なんなんだ。


 それから、クラス全員の自己紹介が行われ、ホームルーム的な時間は終わりとなった。ラストールは、特に情熱的にクラスの仲をよくしようというような思いはないようで、事務的に作業を終えるとそそくさと退却して行った。そして俺はクラスに残され、人の良さそうなおじさん魔道士の隣に座ることになった。


 教室の生徒全員の自己紹介の中でやはり特徴的だったのは……まずは白髪のミステリアス少女。その外見で気になったのは言わずもがなだが。


「シンシア……。クラスはS+……よろしく……」


 自己紹介はその二言のみ。俺が言えたことではないが、こちらにまるで興味がない、と言うか人付き合い自体に全く興味がないと言う感じだった。そしてS+も一緒の教室で学ぶのか、と感心した。


 そして俺をひたすら睨んでくる前髪ぱっつんの男。何がそんなに気にくわないんだか知らないが、初対面にその睨みは人としてどうなんだろう。


「俺はアラン。Sクラスのトップを張らせてもらってる。入学でちょっといい成績とったからって調子に乗ってると痛い目見るぞ。以上」

 真面目そうな割に不良にでも憧れがあるのかといった感じの自己紹介だった。これにはラストールも苦笑いである。


 そして三つ編みメガネちゃん。いかにも委員長。そしてそれは当たっていた。


「私はリサ。Sクラスの委員長やってます! 何か困ったことがあったらいってね! 力になれることは少なくないと思う!」

 元気な委員長だった。人も良さそうだし、頼りにしてもいいかもしれない。


 そしてもう一人。ある意味、この子が一番の衝撃だった。教室に入った時にもの珍しそうな顔で見ていた少女。物語に出てくるかわいらしいアリスのような格好をしていた。


「ボクはアリス。S+クラスだよ☆ よろしくね? あ、そんなに見て〜。可愛いからって惚れちゃダメだよ? だってボク……男だから」


 目が飛び出るぐらい驚いた。真偽は確かではないのだが、確かに彼(彼女)はそう言った。頭が混乱し、それ以降の自己紹介はあまりよく覚えていない。


 しかし、濃そうなメンバーはそれぐらいだった。この教室はSクラス24人とS+クラス2人で構成されているらしく、俺は教室に27人目として入ることになった。一ヶ月ごとの実戦形式のテストでクラスごとに順位が決まるらしく、アランはSクラストップをキープしているらしい。


 俺のことを睨んでいたのはぽっと出の奴にSクラスのトップを奪われないか心配だかららしい。隣の席の冴えないおじさん魔道士さんが教えてくれた。さらに教えてくれた限りでは、S+とSランク上位には学園から特別な課題が与えられ、それを果たせば報酬がもらえるシステムもあるらしい。


 調査を進めるにはもってこいなシステムだった。特別な課題、と言うのがなんなのかはわからないが、学園が魔法協会と通じているのか、悪い企みをしていないかを調査するためにはSランクの上位に食い込むことが先決のようだ。


 卒業には授業で一定以上の成果を上げることが必要らしく、それには何年もの時間がかかるらしかった。これは潜入期間中に卒業するのは難しそうだ。まぁ卒業する必要もないんだけど。


 そして今、自己紹介の回想を終えた俺は、ホームルームの次の、授業と初対面することになった。


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