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magi code  作者: ロジカル和菓子
2章 魔法教会支部が仕切る街、アマネ編
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幕間 〜次の街へ〜 

「んで? 今からどこにいけばいいの? 次はどこの街に行くの?」


 そう矢継ぎ早に質問を繰り出してくるルシエラをいなしながら、俺たち一行は酒場へと向かった。酒場に着くと正午はまだだったが、ジャックはすでにいて、早めに街を出発することになった。


「知らない女性が一人増えているようだが?」

 と聞いてくるジャックに対する答えを考えるのに苦労しながら、紅蓮の牙の竜車に乗り込む。


「それで、君たちを下ろす場所なんだが、どこにしようか?」


 ジャックにそう言われて思い出した。


 ……どうしようゴタゴタがありすぎて決めれてなかった。そんな焦りが顔に出ていたのか、ジャックは豪快に笑って、

「がはは、何やら大変だったようだからな。まだ決めれていなくても仕方ない。俺たちはどうせ王都の方面に行くから、その方面でいきたい街を選んでくれたらいい」


 ジャックの判断で、その場で次の街を決めることになった。アイラは「この街での一番の功労者はアキヤマさんですから。アキヤマが決めてください」と言うし、ルシエラも「私は今回参加するから、行き先は決めていいわよ」と言うので、結局旅の舵は俺がきることになった。


「とは言ってもなぁ……」


 そもそも地名も分からなければどんな街かも分からないのだ。ダー○の旅のごとくテキトーに決めてしまうか。そう思いテキトーに地図に指差す。


「ズバリ!! ここでどうだ???」


 見てみると、そこにはスクオラと言う地名が記してあった。しかし、名前だけ見てもどんなところかは全く分からない。


「ど、どうだ?」

 ふたりの様子を伺う。


「アキヤマさんにしてはいい選択なのです」


「まぁまぁね」


 アイラもルシエラもそこそこの反応だった。


「で。ここはどんなとこなんだ?」

 俺がそう言うと二人はガクッとバランスを崩し、ツッコミを入れてくる。


「知らなくて選んだのです?」


「知らないで選んだの!?」


 前の世界でこんな劇を見たことがあったような……。


「いやぁ。だって俺ここらへんのこと知らないし」


「そういやそんなこと言ってたのです……すっかり忘れていました……」


 アイラは肩と猫耳を落とした。


「あんたねぇ……」


 全然話が変わるが気になっていたことを聞いてみる。


「というかルシエラ。あの喋り方じゃないんだな。〜さね。はどうしたよ」


「あれはおばあちゃんに化けていたから口調も変えていたのよ!! これが普段の私ってわけ!!」


 なんだか普通の喋り方になってしまった。これじゃぁ書き分けがむずかし……げふんげふん。


「そうだったんだな。すっかりあれがルシエラの話し方として定着してしまってたから違和感感じちゃって」


「ああ。そうね。突然変えたからね〜。でも慣れなさいよ! 本来の私はこれなんだから!!」


 やっぱりキャラ立ってるからいいかもしれない。強気でそう返してくるので、受け入れるしか仕方なかった。


「決まったようだな」

 がははと笑い、ジャックはそう言うと竜車の運転手に行き先を告げる。


「魔法都市スクオラとはまたえらいところを選んだな。あそこは魔法が使える者しか入れないから、紅蓮の牙はそこまで役に立てんかもしれん。まぁ頑張ってくれ」

 ジャックは珍しく弱気な発言をした。


「スクオラには紅蓮の牙は入り込めていないのか?」

 そう聞くとジャックはこれまでとは違い、ニヤッと笑って言う。


「んなわけないだろう? 紅蓮の牙をなめないでほしいな?」


 どっちなんだよと心の中でツッコミを入れる。しかし魔法教会を憎む者が魔法を使える者の中にもいると言うことなのか?


「それは済まなかった。じゃあ別に役に立たないなんてことないんじゃ……?」

 俺がそう聞くと、ジャックはすぐに答える。


「そう簡単な話でもないのさ。スクオラは魔法都市であり、魔法教会の支配ももちろん強い。だがそれ以上に権力を持った機関が存在する。その機関へは現在は潜入できていないのが現状だ。だからその中への潜入にはあまり役に立てないだろう」


 街によっていろんな特色があるようだ。まぁそれはどんな世界でも一緒ってことか。


「その機関っていうのは?」


 俺が聞くとジャックはしばらく間を置いて、焦らすように言った。


「……魔道学園、スクオラだ」


 決め台詞のように言われてもわからないのだが……。それにしてもスクオラ……? 街の名前と同じじゃないか。疑問をそのまま口にする。


「スクオラは地名なんじゃ……?」


「都市の名前はその学園の名前から来てるんだよ。魔法教会から独立した機関。それが魔道学園スクオラ。その名の通り魔法の学校だ。魔法教会から援助は受けているようだが、魔法教会が魔道学園に何かを要請することはほとんどない。ま、卒業生はだいたい魔法教会に入るからどこまで独立しているかは定かではないんだが……。とにかくそこへは学生としてしか入れない。君達も潜入するなら学生として入ることになるだろうな」


 ジャックは早口で説明してくれた。……が。ちょっと待て。学校に潜入?


「待て待て。この年で学校? 冗談はやめてくれ」


 若い奴らに囲まれて授業を受ける自分を想像したら死にたくなった。


「冗談? イヤイヤ。君ぐらいの年のやつはいくらでもいるぞ。なんてったって魔法は数年で習得できるような者じゃないからな。大人も普通にいるぞ。ま、お金の工面は大変だろうがな。でも卒業できれば魔法教会に入れて一生安泰なんだ。みんな死に物狂いだ」


 おっさんだらけの学校生活……? それはそれで勘弁してくれ。ここに来るのがもっと早ければ……。最初のキメラを倒す時点で死んでたかもしれないし考えるのは無駄と思い、考えるのをやめる。


「マジか……」


 思わず声が漏れる。そのつぶやきにジャックはがははと笑う。


「ああ。ま、ガンバれよ! 青年!」


 そういうとジャックは俺の肩をポンと叩いた。そもそも青年って歳でもないんだけどな……童顔だからそう見えるのかもしれないな。まさかの学校潜入案件にショックを受け、アイラとルシエラの方を見ると、二人ともワクワクした目をして、そわそわしている。これは行き先やっぱり変更なんて言える雰囲気じゃない……。


 そうして仕方なく魔法都市スクオラに行くことを受け入れる。この年で学校か……。鬱だわ。青春真っ只中の若者とおっさんが入り乱れたスクールライフ……。いや、考えるのはよそう。そうして俺たちを乗せた竜車は、行きたくないという望み虚しく、高速でスクオラへと駆けて行った。



これで2章も終了。

アキヤマたちの旅の舞台は学校!?

魔法がより活躍する場面が多くなり、

アキヤマの魔法はどんどん進化していきます!

お楽しみに!

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