〜救えない闘い〜
あれから、1週間がたちもう学校にもなれてきた。
だが、俺はいまだにタツとの関係を取り戻すことができていない。
「ねぇ?なんで急に話さなくなっちゃったの?」エリが聞いてくる。
「俺だって知りてぇよ・・・。」俺はそう答えるしかできなかった。
「なんでぇ?話しかければいいじゃん!」
「そう簡単にはいかねぇんだよ!」
「だって、あんなに仲良かったじゃん。」
「だからだよ、俺たちの仲だからできねぇんだよ・・・。とりあえずお前は黙っとけ!!!!」苛立ちとストレスからか、エリにきつくあたってしまった。
「ごめん・・・・」
やってしまった・・・・
今日の帰り道前にタツが歩いていた。
俺は話しかけることにした。
「おい、タツ!」
「・・・・・・・。」
「なんで黙ってんだよ?」
「うるさい・・・・」
「え?」
「ほっとけっていってんだよ!!!!」
俺はむかついた。
バキッ!俺はタツの顔を殴った。
「いってー!何すんだよ!」
「お前ふざけんなよ。お前おかしいんじゃねぇのか?なんで俺を避けるんだよ」
「龍夜にはかんけいないだろ・・・。」
「お前と俺の仲でいえないことなんてないだろ!1人で抱え込んでるんじゃねぇよ!!!」
「龍夜だからいえないんだよ。しょうがねぇ・・・・」
「いいか、よく聞けよ?俺は白血病なんだよ。」
白血病?
「俺の場合は、進行しすぎてもう手遅れなんだよ。薬の投与でギリギリ2ヶ月ってところだってよ。」
「なんで今まで黙ってたんだよ?」
「お前にいったら、どうせ心配すんだろ?だから、いわないようにしてたんだよ。」
「でも、今までは普通だっただろ。」
「本当は小学校の頃から病気だったんだよな。だけど、最近になってそろそろ入院しないといけなくなった。だけど、俺がいきなりいなくなったらあれだろ?だから、俺はわざと龍夜から離れて龍夜が俺を心配しないようにしたんだよ。」
俺は聞いてショックだった・・・
「お前・・・・でも、それは許せねぇ」
「は?龍夜?」
「そんなのお前だけつらい思いしてんじゃねぇか!俺らはいつも一緒だっただろ!だから1人にならないで、残った人生を楽しもうぜ!!!!!」
「龍夜・・ありがとう・・・でも、エリには秘密にしといてくれるか?」
「わかった。」
それから、俺らはまた3人で楽しんだ。
「ふ〜ん、ただ喧嘩してただけだったんだ。」
「まあね〜俺ら単純だから!」とタツはいう。
「ってかよ、せっかく3人で遊びにきたんだからなんか買わねぇ?」
「いいね〜俺、帽子買いたいな〜」
「帽子〜まぁ、いいんじゃねぇ?」
「ねぇねぇ、これ、タツににあうんじゃない?」
「エリちゃんはセンスいいね〜!」
「おお、似合うじゃん!緑でいいかんじ。」
「よし!これで決定!」
「ねぇねぇ、この写真楯よくない?」
「じゃあ、3人の写真撮って入れようぜ!」
そんな感じで時は過ぎていき、ついに、タツは入院した。
ガラガラッ・・・
「おい、元気か?」
「まぁまぁかな!」
タツはいつも買った帽子をしていた。
「お前いつも、その帽子してんのかよ?」
「いいじゃん!気に入ってんだから!」
「まぁ、いいけど・・・・。ってかよ、大丈夫なのかよ?」
「うん、平気かな・・・・」
「日当たりいいよな〜この部屋?」
「・・・・・」
「ん?」
「おいっ!タツ?何してんだよ!!!ちょっと待ってろよ!」
そういって俺は、看護婦を呼びにいった。
俺は手術室の前にいた。
「ありがとね。龍夜君。達也は、病気と知ってから全然元気が無かった。だけど、龍夜君とあうたびに笑顔を取戻していったわ。中学に入学してからは、毎日が楽しそうだったわ・・・」
「はい・・・・」
俺は、何もしゃべることができなかった。
タツとのコンビネーションで勝ち続けたバスケット
つまらない学校を楽しみに変えて
中学で俺にたくさんの友達をつくってくれた
タツがいなかったら俺は喧嘩の毎日だった
俺の人生はタツが助けてくれてたんだな・・・・。
そのとき、ドアがあいた・・・・・・・
「残念ですが・・・
俺は頭が真っ白になり、
「タツーーーーーーーー」と叫んだ。
学校で、先生が話している。
俺は何も考えずぼーっとしていた。
タツの知らせを聞いたとき、エリが泣いていた。
俺はなにもできず、ただエリのそばにいてやった。
「なんで、タツが・・・・」
俺は、死にたいくらいつらくなった。
俺とエリは葬式の後に、タツの病室にいった。
すると、棚の上に1つの写真たてと帽子があった。
俺は気づいてしまった。タツが帽子なのは髪の毛がなかったからだ。
なのに俺は・・・・タツは病気と闘っていた。
3人で仲良く笑っている写真を見て、エリは泣いていた。
ふと、俺は棚を開けた。
すると、1冊のノートと手紙が入っていた・・・・・