え?モブキャラ?
異世界に来てしまった。この事実は受け止めよう。
問題はこの世界での身の振り方だ。元の世界に戻れるならやり残した仕事があるから戻りたい。もし戻れないなら、この世界で余生を過ごそう。てか俺って社畜根性が板についているなぁ。流れに身を任せるみたいな。
まぁいいや。とりあえず、元の世界に戻れるか、聞いてみよう。
「あのう。異世界に渡った来たのはわかりましたが、元の世界に戻れるんでしょうか?」
こういうのはストレートに聞くに限る。
「それはできないです。」
「え?」
キッパリと言われてしまった。
「あなたのいた世界では、すでにあなたは存在していないことになってます。」
え?なんかすごいこと言われたぞ?
存在していないことになってる?え?どういうことだ?
「なんで、そんなこと分かるんですか?」
「だってこの世界の神ですから(・ω<) テヘペロ」
(・ω<) テヘペロってなんだよ。それに神様?ますます分からねえ。
「まあ、この世界の神である私さえ、他の世界に干渉できないんです。過去にも旅人はいましたが、元の世界に戻れずこの世界で一生を終えました。おそらく、元の世界とのつながり、つまりは、元の世界での存在がすでにないと考えられます。」
なるほど。転生した時の弾みで元の世界の縁が、何らかの理由でなくなったのか。つまり、縁があれば戻れるということか。過去にも俺と似た人が来ていたらしいが、戻れなかったみたいだな。とりあえず、当面はこの世界で生活か。なら、この世界で生きる術を身につけないと。
「なるほど。わかりました。とりあえず、この世界での生きる術を知りたいですが。」
「そのためには、まずあなたがどんな仕事の適正があるか、調べないといけないです」
なるほど確かに、前の世界でも適正検査とかあったしな。こちらの世界でもそういうものがあるんだな。
「だいたい、成人になると、村長や市長から天職が与えられます。でも、貴方の場合は異世界から来られたので、その掲示を受けれません。そこで、私がこの水晶球で貴方の天職を見ます。」
そう言って、彼女は球体を取り出した。
「この水晶球に手を触れてください。貴方の天職が映し出されます。」
とにかくこの球体に触れたらいいんだな?どんな天職かな?剣士や魔法使いなんてかっこいいなあ。あ、錬成師もいいかも。ある漫画で銃やバイクとか錬成して、チート級の強さで、魔族とかなぎ倒していたし。
「こ、これは?!」
お、結果が出たみたいだな。
「村人A、木こりレベル1」
はぁぁぁ?(|| ゜д゜)村人A木こりレベル1?
モブキャラじゃん!
一体なんじゃこりゃ!
しかも村人Aってなんだ!!BとかCとかあるのかよ?