表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

バーテンダーが結ぶ縁

ずいぶん前の森の本屋さまの活動報告でのお題。


会話文なしで愛を表現。心の中で呟くのもNG。


そんな感じだったと思う(うろ覚え)

 薄暗い店内で、女の瞳だけが光を反射して煌めく。アーモンド形のブラウンの瞳に映る、冴えない男の顔は真剣そのものだった。

 ゆっくりと流れるジャズの音楽と、マスターがカクテルを作る音が程よい酔いを連れてくる。


 男がぎこちなく女の手を取り、銀の指輪を苦労してはめた。何度も取り落としそうになり、関節に引っ掛かって四苦八苦する様をくすくすと眺める。


 女が手伝えば指輪はするりとはまる。それを女はせずに、黙って男の不器用さに任せた。


 二人の出会いはやはりこのバーカウンター。失恋した二人が偶然、隣に座り、二人でやけ酒をあおった。

 あの時おごりですよと、マスターが二人に贈ったカクテルは。白ワインとカシスリキュールで作ったキール。酒言葉は『最高のめぐりあい』


 コトリ。カウンターにカクテルが置かれた。なんとか指輪をはめ終えた男と、そんな男を辛抱強く見つめていた女が、顔を見合わせた。


 置かれたカクテルはXYZ。


 マスター曰く、ライトラムとコアントロー、レモンジュースで作られたこのカクテルの酒言葉は、『永遠に貴方のもの/後はない』なのだそうだ。


 二人は小さくグラスを鳴らして、飲み干す。マスターに礼を言い、店を出た。


 次にこの店を訪れるときは、カリフォルニアレモネ-ドを頼もうと、二人は決めた。そしてそれをマスターに飲ませてやるのだ。


 カリフォルニアレモネードの酒言葉は『永遠の感謝』


 星も霞む光に溢れた夜の街で、自然と繋がれた二人の指には、互いの薬指に銀のリングが人工の光を反射した。

お酒を飲まないし、バーにも若いとき二回ほど行っただけなのに(笑)

雰囲気で書きました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ