神との会話〜異世界情勢〜
ーーどこだ?意識はあるが感覚がない。
まるで、魂だけのようだ。生きている心地がしない。不気味だ。
てか、マジでどこ?俺死んだような気がしたのだが、まさかの幽体離脱?いや、俺霊とかそういう非科学的なこと信じないタイプだからマジで。えっ?何?本当は怖いんじゃないのって?だから違うって本気と書いてマジで無問題だってっ!ちょっとこれから神社に行くだけだからすぐ帰ってくるから冷蔵庫の炒飯チンして食べて待ってて。だから誰か体貸して下さいお守り買いに行けないよぉ〜。
「・・・そろそろええかのぅ?」
「・・・おう、実は先から気付いていたんだがな。わ、わざと芝居をして気付かない振りをしていただけなんだからね勘違いしないでよねぇっ!」
「男のツンデレ口調はやめよ気持ち悪い。やっていいのは二次元の高飛車なお嬢様キャラだけじゃ。てか、絶対気づいとらんかったやろ。ずっと怯えてたじゃろ。」
「全然怯えてねえし霊とか大丈夫だし。むしろ暇だったから話し相手ぐらいに丁度いいと思ってたぐらいだから。しかし、どっかのジジイが出て来たから霊さんは帰っていいよ〜わざわざありがとうHAHAHA。」
「なんだ?連れてこなくてええんか?」
「いいよっ!霊さんも暇じゃないだろうから。誰かの背後取りに忙しいから。てかここどこだよ?爺さん知ってるか?」
「うむ、やっと本題に入れるな。ここは神界でわしは色々な世界の管理している者、即ち神である。」
「神しゃま・・・」
えっ?何俺の目の前にいる爺さんが神様なの?なんか余生をパチンコとキャバクラで満喫してそうな風貌な爺さんが神様?
「儂一応神だから心の声が聞こえているからな。全部丸聞こえだからね。パチンコやキャバクラなんて行ってないからねっ!
・・・ハゲ〜〜
「だから聞こえていると言うてるじゃろうがっ!ハゲではない、剃っているのじゃっ!」
「マジで聞こえてんのか?凄えな神様みたいな爺さんだなっ!褒めてやろう。」
「何で上から目線?神様は森羅万象全生物の頂点なのにお主より下の立場なのじゃ?おかしな奴じゃ・・・ってだから神様だって言うとろうがっ!何故信じぬっ!」
「いや信じているけどよ、なんていうか嘘っぽい。」
「信じてないっ⁈」
「テンション高いな〜血圧上がって天に召されるぞ爺さん。ま、もうここ天にいるんだけどねっ!」
「喧しいわいっ!誰のせいだと思っている⁈」
「で、爺さん。何故俺はここにいる?」
「急に話を戻しおって・・・いいわい、説明するからしかと聞け。」
自称神の爺さんが話し始める。
「自称ではないわいっ!・・・おほん。
お前さんは下界で死に、気付けばここにいた。此処までは分かるかい?」
「ナイフで刺され、意識が無くなって気がつけばここにいた。此処までは分かっている。」
「うむ。儂は時々下界を覗いておっての面白そうな奴と未練タラタラな奴を呼び寄せては異世界に送ってやっている。前者は儂の暇つぶし、後者は可哀想だからのう。其奴らに第二の人生を与えておるのじゃ。そこでお前が久しぶりの前者と後者が当てはまる人間なため此処に呼んだのじゃっ!」
・・・なんだと?人生をやり直せるだとっ!
「爺さん、頼むっ!俺にもう一度人生をやり直させてくれっ!まだ、まだやってみたいこととか山ほどあるんだっ!俺はまだ何も成し遂げいないっ!!」
俺は頭を床に下げ、爺さんではなくて神様に頼む。
「先の生意気な態度から180度変わったの・・・任せなさい。そのつもりで呼んだのじやから。」
「蟻が10匹でありがとうっ!」
「折角のシリアスがっ!よし、では話を詰めていこうかの。」
神爺さんはそう言い話し出す。
「まずは、先に言った通り異世界にお主には行ってもらう。地球ではないぞ。」
「了解だ。」
「異世界と言っても沢山あるからの・・・なんか希望要望あるかの?」
「ん〜〜先ずは俺の筋肉が活かせる世界だな。狩りだな狩り。それで稼いで生活していきたいな。それで鍛えに鍛え最強となり、多くの家族を持ち、守り、笑って過ごしたいなっ!」
「それはええのっ!男なら最強でハーレムを作りハッピーな毎日を過ごすべきだのっ!」
「俺の筋肉でそれを叶えてみせるようではないかっ!」
「では、この世界なんてどうじゃ?」
神爺さんはそう言って俺に1枚の紙を渡した。
ええっと・・・
異世界『クラネイアス』という名で、人族・魔人族・獣人族・エルフ族・ドワーフ族が主な種族である。
人族は、他の種族と比べて人口が特に多い。
技術や魔法で種族の繁栄をもたらしている。
獣人族も人族には劣るがそこそこの人口があり、様々な種がいる。魔力は平均以下だが優れた身体能力が特徴的である。
エルフ族は魔人族と並ぶほどに魔力が高く、知的な種族である。人口は人族の半分いくかいかないかぐらいであろう。
ドワーフ族は魔力がどの種族よりもないが、圧倒的なパワーとタフさが特徴的である。人にとって水は生きていくなかで必要不可欠のように、ドワーフは酒が必要不可欠である。
最後に魔人族だが魔力がエルフ族と同じかそれ以上あると言われ、大半が好戦的である。そしてここが大きな特徴だが、魔人族の生まれ方は2種類ある。1つはどの種族も同じような男女間でできる生まれ方。もう1つがクラネイアスの世界において自然発生する魔物が進化した場合がある。この進化は余程のことではないと起きないため誰も気に留めていない。進化の条件はレベルに関係あるだろうと思われる。レベルについては後ほど。様々な種がいたが、300年前に4つの種族の国へ侵略し戦争を起こした。基本的には5つの種族間で戦争はあったが魔人族はなりふり構わず暴れまわった。このことをきっかけに魔族以外の種族は手を結び魔族を滅ぼすことにした。特に、人族は異世界から勇者を召喚し戦いに挑んだ。結果、魔人族は滅びたとされている。これにより4つの国で同盟が結ばれ、戦争は終わりを告げた。しかし、人族は欲深き生き物のため今度は同じ種族同士の戦争を始めた。これにより国は5つに分裂した。1番国土が広いとされているレヴィアロード王国、海に接しているガルガディア帝国、世界最大の魔法学園を中心としたルノセス魔法国、最大の武力が自慢のデュランダル騎士王国、食料や資源などが豊富なアイタルト共和国がある。エルフの森やドワーフの里、魔人族の国だった魔国は魔法国に接している。時が過ぎて100年前にすべての国が停戦同盟を結び、今は魔物の駆除や貿易などを盛んに行っている。
「ふ〜説明することが多くて疲れたの。ちょいと休憩しようかの。」
「次回をお楽しみにっ!」