貼り紙
貼り紙
「なら部員集めか!よし部員募集の貼り紙を作ろう!」
俺は、部室の中にある。紙を持ってきた。
「神河なんか書けよ」
「はい!湊さん」
神河は、どんどん書いていった。
「あの~できたのですが、何か物足りなくて」
「なら、お前が好きなものでも書けば」
「なんでもいいですか?」
「さーな、お前の演劇部部員募集の張り紙だろ」
「ならいいのがあります!」
鼻歌を言いながら、丸いキャラクターを全面に書いていった。
「なにそれ?」
「モチファミリーです!」
「あのずいぶん前に流行ったモチファミリー?」
「そうです♡まだ、私の中では、ブームです♡」
神河が絵を描く時、幸せな顔だったので、見ている俺は癒されていた。
「よし、できた!」
数十枚の貼り紙ができていた。
「それじゃ貼りに行くか」
学校全体に、貼った。
「明日が楽しみです」
「そうだな、もう帰るか」
「はい、一緒に帰りませんか?」
「別にいいけど」
俺は、隼人の事を忘れ神河と帰った。
「明日、誰か来るといいな」
「はい」
その後、あまり話さないまま神河の家の前まで来た。
神河は、なぜかパン屋の前で止まった。ようく、見ると、神河パン屋と書いてあった。
「このパン屋は私の家です」
「へ~そうなんか」
「今度、暇な時来てくださいね」
「おう」
「さようなら今日は、ありがとうございました」
「さようなら」
俺は、居たくもない家に帰った。
また、親父は酔い潰れ寝ていた。俺は無視をして自分の部屋へ行った。
コンビニで買ってきた弁当を買って、早く寝た。
「君は誰?」
目の前には、少女がいた。
「ごめんね、うまく作れなくて」
「え…」
自分の手を見るとガラクタでできていた。俺は、違う世界に居るようだ。起き上がろうとすると、まったく立てない。
「たてないの?じゃ立てる練習しよう」
少女は、にこやかに言う。
俺はうなずいてみた。
「ならしようか、私の両手を握って」
それから、だんだん歩けるようになっていった。また、息苦しくなり、目が覚めた。夢から覚めると、なんだかその夢が現実の様な感じだった。