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       3 粗忽令嬢と仲間達

 マリエールは友達が多い。誰とでも仲良くなれる。シルビアに貧民街の子ども達に幻影を見せてはどうかと言わた。

         3  粗忽令嬢と仲間達



 マリエールは異常にコミュニケーション能力が高い。知らない人間でも簡単に話せる。マリエールの事を知っていても知っていなくてもマリエールの声かけは無視し難い。知っていれば未来の王妃様の声かけを無視する愚かさが判るだろうし、知らなくても高貴な美少女の声かけは無視し難い。マリエールは老若男女関係なく声かけするが、やはり同じ年頃以下の子どもへの声かけが楽だ。厳つい男性に声かけするのはしんどい。そうした男性とコミュニケーションを図る必要性があまりない。マリエールは公爵の第2夫人のところに良く遊びに行く。5歳と3歳の兄弟姉妹がいるからだ。第2夫人はマリエールの事をあまり歓迎しない。マリエールの粗忽さを知っているので子ども達に怪我をさせられるのを案じる。しかし、将来王妃となるマリエールを敵に回す愚かさも知っている。子ども達はマリエールを慕っている。第1夫人とその長男は第2夫人や子ども達に関心がない。公爵は子ども達の処遇を考えてくれるだろうが次期公爵が子ども達に無関心であれば良い処遇は期待出来ない。子ども達が王妃の寵愛が得られたらそれは子ども達の未来が開けるのではないか。などと思う。自分が子ども達の安全に注意を払えばいいだけだ。それにマリエールの幻影は子どもが気にいってる。更にマリエールは子ども達にいろいろ持ってくる。第2夫人の子ども達にはあまり金をかけない。玩具も教材も家庭教師も劣る。第2夫人の子ども達の貴族学院への入学は任意だ。悔しいがマリエールが持ってくるものには価値がある。

 マリエールは同じ年頃の女の子を中心に友情の輪を広げている。公爵、侯爵、伯爵の令嬢が多いがシルビアを始め子爵男爵令嬢も仲がいいしそれらの子息とも付き合える。7歳からは王城へも頻繁に出入りし王子との交流を図った。王族との関係もいい。貴族でない使用人や商人との関係も良好だ。

 ある時幻影の使い方を知る機会があった。マリエールは魔法の才能があった。貴族なら魔法の才能が多少ともあるのが普通だがマリエールは強い方だ。練習した。ほぼ一年かけてものにした。友達達に見せて回った。好評だ。シルビアに会った時言われた。

「河原に貧民街があるのです。私怖くて近づけないけどマリエール様なら護衛もしっかり見えるし貧民街の子ども達にクッキーを上げて幻影を見せて上げたら喜ぶかなと思って。」

2人はその話で盛り上がった。シルビアも冬の間は王都にいる。マリエールは俄然盛り上がった。今でも一月に一回は貧民街に行く。

 一月に一回と言えば王子と会うのもそのくらいだ。マリエールは王子を気に入ったし、王子もマリエールが気に入ったようだ。王子はマリエールが貧民街に行き幻影を子ども達に見せクッキーを配っていることに感銘を受けている。王子にも幻影を見せた。とっても喜ばれた。

 友達の一人から貧民街の女の子達が奴隷に攫われている話を聞いた。由々しき問題だ。この国では奴隷売買は禁止されているが、本人が希望する場合は認めるなど抜け道が幾つかある。貧民街は奴隷商人達の人間狩りの場に成っているそうだ。父親に相談した。

「関わっている貴族が多く、これを取り締まるのは難しい。せめて現場を押さえ、実行犯を捕まえれば、その奴隷商人は潰せるが。」

マリエールは奴隷商人達と対決する決意固めた。

 貧民街は奴隷商人の人間狩りの狩り場に成っている話を聞いた。マリエールは奴隷商人との対決を決意する。

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