プロローグ
作者の小野寺ちよこです。
恋愛ものってやっぱりいいですよね。
ゆるーく書き進めていくので、どうか気長に楽しんでいただけると幸いです。
「お、ここの雑貨屋さんいいんじゃね」
そう言うと隣で歩いていた友人が口を開く。
「確かこれ彼女が前言ってた店だ。イソスタの投稿見せてきてここのお店、可愛いアクセサリーとか色々あるんだよね〜♪♪とか言ってたわ。」
「そうなのか。じゃあ誕プレの参考にはなるんじゃないか?」
「確かに。そんじゃ入ってみるか」
ドアを開けると扉についていた鐘がカランと音を立て、友人と共に中へ入る。
半ば強制的にだったが、友人が彼女に渡す誕生日プレゼントの付き添いをすることになった自分。
正直なところ、早く決めて遊びたい。
なんなら今まで恋愛すらまともにしてこなかったやつが、一緒に彼女への誕プレを選ぶという時点で、友人の選択肢としては完全に間違っていると言いたい。
そんな思いを抱えていた自分。
正面にいた店員さんを見た途端、そんなことは全て無くなり、時間が止まったような気がした。
岡本 輝喜 17歳。高校2年生。
たった今、恋をしました。
相手は雑貨店の店員さん。名前も知らない人。
「…おーい。てる?お前聞いてんのか?」
隣にいた友人に訝しげな顔でそう聞かれ、咄嗟に口から出た言葉は
「俺、一目惚れしたかも…」
「「は?」 」