第拾話 事情聴取
だいぶ更新が止まっていました。
また書き始めようと思います。
でも、今の段階で完全に詞夏さんが犯人だと断定することはできない。
証拠集めに行かなきゃいけないんだけど…
なんで、ずっとついてくるの隹以羅さん。
桜綾さんが文句を言っていたのも分かる気がする。
「えっと、隹以羅さんはどこに行くのか分かってるんですか?」
「知りません。」
そう言って、自信満々に胸を張る隹以羅さん。いや、その自信どこから来るんだろう? まぁ、いいけどね。
まずは遺体となってしまった明鈴さんを最初に目撃した人に話を聞きに行くことにした。
明鈴さんの遺体を運んだりしてたし、何か知っているかもしれないと思って探しに来たんだけど…
そんなときにふと第一目撃者の男性を見つけた隹以羅さんが彼に向かって言った。
「こんにちは!!」
唐突に声をかけられて、過剰なほど驚く男性。
彼は驚いた表情をしながらも、僕の服装を見ると、納得して話を自分から切り出してくれた。
「ああ、暁明さんですね。話は泊詠様から聞いています。質問があると聞いたのですが…私に答えれるものなら何でも。」
物腰の柔らかい男性。よかった、だれに相談もしないまま来ちゃったから話を聞いてもらえないかと思ってた。
時間も惜しいので、単刀直入に聞くことにした。
「では…どうして遺体を運んでたんですか?普通なら遺体を運ぶのは医務官の役目でしょう?」
「えっと…そ、それは……頼まれたからです。」
「誰にですか?」
「そ、それは……」
「言えないんですか?」
「はい……」
うーん、これはちょっと怪しいな。
「本当に頼まれただけなのかな?本当は自分が殺したんじゃない?」
「え!?違っ……」
唐突に、隹以羅さんが発した言葉に怪しいほど反応する男性。ますます怪しく見えてきた。
男性が言い終わる前に、僕の後ろから声が聞こえてきた。
「あの…探されていたのは多分私達ですが…」
振り向くとそこには明鈴さんの遺体を発見した女性がいた。
どうやら彼女と、いま隹以羅さんに虐められていた男性が第一目撃者のようだ。
「あっ、すみません。実はですね……」
僕は彼女に事情を説明した。すると、彼女は納得してくれたみたいだった。
「なるほど……そういうことでしたか。私はその時の現場の様子を伝えることしかできないんですけど、それでもよかったら…」