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海底からのラブレター
包み込むような水の冷たさが火照る体に心地よく、逸る気持ちを少しだけ鎮めてくれます。
ようやくこの時が来ましたね。
あの日からずっとお待ちしておりました。
あの子が貴方に恋をしたように、私も貴方をお慕い申しておりました。
あの子は優しい子だったから、貴方を殺せなかったのです。
あの子が泡になって消えてしまったことはとても悲しかった。
でも今は貴方の下へ行けることがとても嬉しいのです。
今宵お迎えにあがります。
私の姿を見てもどうかお嫌いにならないでくださいませ。
貴方と海の底で共に暮らせることを心より楽しみにしています。




