35/126
神様、バグです
私はお兄ちゃんが好きだ。一人の男として大好きだ。
だけど血の繋がった家族を異性として好きになるのは異常なことらしいから神さまに頼んで直してもらわないといけない。
本当はそんなことしたくなかったけど、お兄ちゃんに嫌われたくなかった。
神さまのところに行く途中お兄ちゃんを見かけた。
声をかけようとして、やめる。
どうしてお兄ちゃんがここにいるんだろう?
逡巡している間にお兄ちゃんが私に気づいた。
「ああ・・・お前もか」
お兄ちゃんは照れくさそうに頭を掻いた後寂しそうに笑った。