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極短い詩集ⅩIV
「普通」
「普通と違うということで、何が一番苦労するでしょうか?」
「そうですね…周りが普通であることを強要してくる事ですかね」
「届かぬものは腹の中」
白ヤギさんからお手紙着いた
黒ヤギさんからお手紙着いた
『さっきの手紙のご用事なぁに?』
読まず読まれず何回目?
(最初になんて書いて送ったんだっけな?)
(なんの用事があるんだろうな?)
「制するは」
海を制するには空を制し
空を制するには陸を制し
陸を制するには海を制し
制とは完全なる従に非ず
従あれば廃し、共あれば拝す
「好意の分散」
友人のAへ
Bに惚れてくれてありがとう
友人のBへ
Aに惚れてくれてありがとう
大多数の女性たちへ
Cに興味を持たないでくれてありがとう
最愛なるCへ
私に惚れてくれてありがとう